2002年12月15日(日)
ストレートジャンプ(入場者数40,000人)
<日本人予選>
インターネットによるファン投票で選ばれた12人が本戦出場枠を賭けて2本ずつジャンプ。ベストポイント制で上位5人が本戦Qualificationへと進むこととなる。
なお、宮脇健太郎はケガのため出場を辞退。「大会前に白馬47に行ったとき、小さいキッカーを飛んだら、ホントに小さかった(笑)フラットどころかゲレンデまで飛んじゃった。」と、大会前日に会った時、笑いながら教えてくれたが、実はこの時に踵を骨折したらしく、クォーターパイプは何とかなるかもしれないけれど、ストレートジャンプは衝撃がもろにくるから欠場かもと話していたのだった。
1本目
原裕司のBS720からスタートした1本目。BS720インディのゴッチ、ハゲづら(ポイントには関係なし)スイッチヒールロデオのライオ、ノーグラブながら完璧なランディングを見せたBS720の佐藤康弘、スイッチBS720インディの山口睦生らが上位につけた。
2本目
期待された平岡暁史は2本ともランディングに失敗、布施忠は勝負をかけた2本目で手をついてしまい、佐藤康弘も思うようにポイントが伸びず敗退となった。
そしてなぜか宮脇健太郎。実は予選2本目の最後に1回だけ飛んだのだが、これが特大BS540でスタイリッシュ。278ptを叩き出して3位につけてしまった。もちろん本戦出場は辞退したが、たまたまこれを見ていたヨナス・エメリーは「一番印象に残ったジャンプだった。彼が勝ち進むべきだよ。」と熱く語るほど確かに凄い1発だった。
日本人予選RESULT
1.ゴッチ
2.山口睦生
宮脇健太郎(1本のみのエントリーなので予選敗退)
3.西田崇
4.原裕司
5.安藤輝彦
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6.石川健二
7.佐藤康弘
8.ライオ田原
9.布施忠
10.脇坂幸助
11.平岡暁史
<Qualification>
日本人予選を勝ち抜いた5人に加え、鈴木伯、中井孝治、福山正和の日本人シード3選手と海外招待選手11人が各2本ずつジャンプし、ベストポイント制で上位8人がファイナルへ進むこととなる。
1本目
1番手の安藤輝彦がいきなり307ptと言う高得点を叩き出したことで会場内も選手も一気にヒートアップ。続く福山正和がキャブ5をリーングラブでスタイリッシュに決めると、予選の好調そのままに山口睦生がスイッチからのBS720インディを、ゴッチがBS720インディを決め高得点をマーク。
期待の鈴木伯も完璧なキャブ9で危なげない滑り出し。一方の外人勢も前回第3位のジャコモ・クラッターがキャブ5ジャパン、ヘイキ・ソーサがスイッチBS720インディ、テリエ・ハーコンセンがバックフリップ、トラビス・ライスはスイッチBS360ながらメソッドのように身体をそらせるスタイリッシュなエアー、イカ・バックストロームがスイッチFS720リーンで決め、1本目からハイレベルな戦いとなった。
2本目
1本目不発に終わったミッヒ・アルビンが軸のズレまくったキャブ9で本領発揮するとトラビス・パーカーはBS720ノーズをスタイリッシュに、ユシ・オクサネンはスイッチBS720インディを、ジアン・シメンBS720インディ、ヨナス・エメリーがチンパンジーフリップを繰り出して巻き返しを図った。一方、1本目から好調だったジャコモ・クラッターはBS540のアップサイドダウン、ヘイキ・ソーサはFS900を完璧にメイク、テリエ・ハーコンセンはキャブ9でポイントを上積みすることに成功した。
予選RESULT
1.安藤輝彦
2.ヘイキ・ソーサ
3.ミッヒ・アルビン
4.ヨナス・エメリー
5.鈴木伯
6.山口睦生
7.トラビス・パーカー
8.テリエ・ハーコンセン
8.トラビス・ライス
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10.ジアン・シメン
11.ジャコモ・クラッター
12.ユシ・オクサネン
13.ゴッチ
14.原裕司
15.イカ・バックストローム
16.福山正和
17.中井孝治
18.キア・ディロン
19.西田崇
さて、ここまで見てきて今シーズンのストレートジャンプでの流行りは、ズバリ「軸をずらさないフラットスピン」と見た。
昨年は軸をずらし気味に回していた選手が多かったのだが、今回はスムーズに回してピタ着が多いようで、そうなるとトラビス・ライスが見せた何だかよくわからない変な軸でデカく回す技やフリップ系が新鮮に見えるってもんで、このあたりの駆け引きも重要なポイントになると思うのだが・・・。
<ファイナル>
本戦予選でテリエとトラビス・ライスが全くの同ポイントとなったため9人によるファイナルとなった。同じく2本のベストポイント制で上位3人がスーパーファイナルへ進出する。
1本目
いきなりトラビス・ライスがキャブ5をダブルグラブ、しかも超デカくぶっ飛んでここまでの最高得点346ptを叩き出した。鈴木伯が相変わらずの完璧なキャブ9で追いかけるが、ほとんどの選手は1本目をミスしてしまい、勝負は2本目に持ち越された形となった。
2本目
まずはテリエ・ハーコンセンが完璧なキャブ9テールで1歩抜け出した2本目。山口睦生がスイッチ1260にトライするも惜しくもランディングで潰され、前回優勝のヨナス・エメリーも得意技チンパンジーフリップを出すが届かず、第1回大会優勝のミッヒ・アルビンも空中でややバランスを崩しながらもキャブ9をメイクしたが届かずと言う結果となった。
ファイナルRESULT
1.トラビス・ライス
2.鈴木伯
3.テリエ・ハーコンセン
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4.安藤輝彦
5.ミッヒ・アルビン
6.ヨナス・エメリー
7.山口睦生
8.ヘイキ・ソーサ
9.トラビス・パーカー
・・・ところで凄く気になっていたのが解説の人(誰だったんだろう?)のしゃべり。「今のはロデオっぽくフラットに回してきました」って、どんなスピンなのだ?
「ヘイキはフィンランド系スタイルです。」って、正真正銘フィンランド人だっての。
「キャブ10を狙ってましたね」って、ストレートジャンプにキャブ10なんてありません。笑えると言えば笑えるんだけど・・・。
<スーパーファイナル>
ここからはお約束のダイジェストでレポート!ここでは1本目はポイントが即座に発表されるが、2本目は最後までポイントを発表しないと言うことで会場内のドキドキ感は最高潮。
1本目
●テリエ・ハーコンセン
メランコリーを入れた美しいバックフリップBS180。スタイリッシュさはあるけど、技の難易度的には高くないので297pt。
●鈴木伯
空中での姿勢、メランコリーグラブのタイミング・長さ、そしてピタ着と完璧なキャブ9を繰り出して327ptの高得点でまずは1歩リード。
●トラビス・ライス
キャブ9だが空中でメソッドのようなスタイルを加えた独特のトリック。惜しくもランディングで手をついてしまったことで伯のポイントには及ばず318pt。
2本目
●テリエ・ハーコンセン
いっぱい回せばイイってもんじゃないけど、この人がやると格別の味が出る。なんとキャブ12を炸裂させたが、勢い余ってランディングで潰された。この時点でテリエの優勝はなくなった。
●鈴木伯
1本目でリードしているとは言え、ファイナルで346ptと言う高得点をマークしているトラビス・ライスが相手なだけに安心は出来ない。とどめを刺してやるとばかりに勝負に出た2本目はスイッチFS10。惜しくも回りきらずに自爆する結果となった。
●トラビス・ライス
最後の最後で一発逆転を狙って繰り出したのはダブルバックフリップ!しかもピタ着。練習から通じて一度もトライしなかった技をここで出し、しかも成功させるとはトラビス・ライス恐るべし。
スーパーファイナルRESULT
1.トラビス・ライス
2.鈴木伯
3.テリエ・ハーコンセン
惜しくも鈴木伯は2年連続、最後の最後で優勝を逃すと言う不運に見舞われた。結果論だが、敗因は伯の完璧なキャブ9にあるような気がする。あまりにも完璧なキャブ9だから、何回見てもビデオを見ているように段々印象が薄くなってしまうのである。もちろん最後にトライしたFS10が成功していれば、それまでの完璧なキャブ9の得点に上積みする形で高得点が狙えただけに、本人は相当悔しいに違いない。
一方のトラビス・ライスは同じ技でも軸をずらしたり、スタイルにアレンジを加えたりしながら勝ち上がり、最後の1本に誰もやらなかった技を持ってきた。もちろんジャッジは純粋に技の難易度と完成度が基本になるとは言え、見慣れた技よりもスタイリッシュに見えることで高得点を期待出来るだろう。本人がそこまで読み切っているかどうかはわからないが(そのあたりをインタビューで聞いてみたかった・・・)何はともあれ恐るべき20歳である。
試合後、トラビスは「僕は滑ることが大好き!パーティーも大好きだ!みんな最高だよ、みんな愛してる。ここにいられて最高だよ!」と喜びを爆発させ、副賞として手に入れた車を前にすると「みんなどいてくれ。車動かさなきゃいけないから・・・。大丈夫、右ハンドルも運転出来るよ」と、おどけて見せた時にはごく普通の20歳のヤングガイに戻ってはしゃいでたとさ・・・。
・・・2日間通して感じたのは日本人選手の成長。
これまでは健闘はしても日本人選手が優勝争いするシーンはそれほど多くなかったけど、クォーターパイプのライオや石原、ストレートジャンプでの伯や安藤、山口の活躍は間違いなくその証であり、これからの楽しみのひとつである。
そしてもうひとつが若手ライダーの台頭。
今回優勝したヘイキやトラビス、ジャコモやイカ、村上兄弟や中井の活躍はスノボードシーンをますます熱く、面白いものにしてくれることだろう・・・。
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