とにかく面倒くさいイメージのある、ボードのチューンナップやワクシング。でもこれを怠ると、滑りに支障がでるばかりか、ボードの寿命まで短くする。

このコーナーでは、ビギナー自身で作業できるレベルながら、ボードの性能をグンとアップさせるテクニックを連載で伝授していく。第1回の今月号では、1年ぶりのボードを滑れる状態にリフレッシュする方法について見ていく。

まずはボードの各部のダメージをチェック

前のシーズンに負ったダメージに加え、湿気の多い日本の気候のなかで、半年以上も放置されていたようなスノーボードはいずれかの箇所にダメージがある場合がほとんど。損傷があちこちにおよんでいるような場合には、直す手順にも順番が生じるので、まずはボード各部の診断からとりかかろう!

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▲滑走面のコアまで達した深い傷 滑走面に白く粉が浮いたような症状は酸化の証拠

1. 滑走面

傷の有無を全体にわたって見る。爪が軽く引っかかるくらいの浅い傷なら滑走への影響は少ないが、コアと呼ばれる芯材が見えているような深い傷は、そこから水が入って内部を腐食させる危険があるので、迷わずショップに持ち込もう。

また、滑走面が粉を吹いたように白っぽくなっていたり、手で触ってケバだっいるように感じたら、ソールが酸化している証拠。そのままではワックスもうまくのらないし、滑走性能も著しく悪くなるので、サンディングなどの処置が必要だ。簡単な対処法は後述するが、それでも改善しない場合はショップにお願いするしかない。

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▲サイドウォール部のエッジの剥離 衝撃によるエッジの凹み

2. エッジまわり

サビをチェック。少々のサビが滑りに大きな影響を及ぼすことは少ないが、サビは放っておくとエッジ内部まで浸透し、果てはボロボロにしてしまう。症状の軽いうちに、落としておこう。

次に凸があったり、凹みや傷がないかチェック。サビはともかくエッジの磨耗や剥離が見られる場合は、基本的にショップに依頼しよう。

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▲ノーズ付近のトップシートの剥離

3. トップシート

剥離や凹みをチェック。少々のトップシートの剥がれや凹みはエポキシ接着剤などを使って自分でも直せるが、損傷が大きく広範囲に及んでいるような場合にはショップにお願いしよう。

4. インサートホール

バインディングをつけたまま読者がほとんどだと思うが、一度外して、インサートホールを見てみよう。サビならまだしも、中のインビスまでカラ回りしてビスが抜けない場合などはショップに直行!

滑走面についた傷を修理する

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▲進行方向に対して斜めに入った、比較的深い傷

ノーズやテイルのティップ部など、通常の滑走では雪面に接しない部分に入った浅い傷。また進行方向に対して縦に入った傷は、滑走への影響はほとんどないといっていい。しかし、進行方向に対して真横や斜め方向に入った深い傷は、滑走の抵抗となったり、ターン時に引っかかりを感じたりするので修理をしたほうがいい。

ちなみに傷の深さは、爪でさらった場合、ガツンと引っかかるような傷は比較的深いと判断し、修理対象とみよう。また、どんな箇所であれ、中の芯材が見えてしまってるような深い傷は、ショップに持っていって直してもらおう。

リペアキャンドルを使う方法もあるが、火を使うことからススが入りやすく、また補修材がとれやすいなどの問題がある。そんな理由から、ここではワックスを使った簡単な方法と、作業しやすいパウダータイプの補修材を使ったリペア法を伝授しよう。

DO IT YOURSELF! 硬めのワックスで傷を埋める

【1】まずはリムーバーやベースクリーナーなどで、傷口の周りや内部の汚れを拭き取ろう。

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【2】十分に乾かした後、ワックスをアイロンで溶かしつつ傷口を埋めていく。

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【3】ワックスは乾くと収縮するので、やや盛り上がるくらい十分に垂らそう。

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【4】完全に固まるまで待ったら、スクレーパーを使って削ってはみ出した部分を削る。スクレーパーはプラスチック製のものがベター。

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【5】滑走面の周囲と同じレベルまで削ったら、作業終了。

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ANT BB
▲マツモトワックス/ANTIBB

傷口を埋めるワックスは、ベースワックス用などにつかわれるフッ素を含まない、硬め(低温用)のパラフィン系ワックスを使用する。