ハロルド・ミヤモト氏ハロルド・ミヤモトのスノーボードコラム集

2000年は辰年ということでドラゴンである。ドラゴンといえばクンフー、クンフーといえば格闘技ということで、2000年一発目は格闘技について話したい。年末にフジテレビがグループの総力を挙げて宣伝したバレーボールワールドカップも、視聴率ではK1に及ばなかったそうで(なんと25%以上だったとか)、改めて時代は格闘技ということが明らかになった。

さて、雪上の格闘技といえば文句無しにボーダークロスだ。時代背景をベースにますます人気は高まることだろうが、さらに拍車をかけるためにはJSBAでエンターテイメント的な仕掛けを考えてはどうだろう。たとえば最近CS放送なんかでやっている本場アメリカのWCWのプロレスなんか参考になる。男2、女1の変則タッグがあったり、レフリーが逆上して選手に技をかけしまうし、謎の美人や悪役マネージャーも登場するし、常に話題を提供してお客様を満足させようという姿勢はエンターテイメントの究極というべきかもしれない。

しかし一番面白いのは、試合の内容ではなくそこに登場する人物の膨大なバックストーリーに裏付けされたドラマが存在することで、誰それは誰それに恨みを抱いていて、過去にこんな事があって、またこちらの奥さんは以前誰それが好きで・・・と、まるでリアルタイムで大河ドラマを見ているかのようなものだ。

ボーダークロスも悪徳マネージャーが登場したり、敵討ちとか、親子2代に渡る確執とか、人間模様が浮き彫りにされたドラマを作れれば人気もさらに上がるだろう。そういうのはヤラセになるから不謹慎ではないかとの声もあるかもしれないが、結局は人気が無くなれば大会も出来ないわけで、まあ長島監督があえてセオリー無視の采配を行って試合のメイクドラマを面白くするようなものである。ぜひ実現したいものだ。

ところで、以前このコラムでもロサンジェルスにあるマスターが全米空手チャンピオンの居酒屋「新撰組」を紹介したが、ついに日本にも格闘技を正面に据えたレストランがオープンした。札幌の「格闘ダイニングバー・すすきのコロシアム」だ。「新撰組」が実戦空手の店だったのに対して、こちらのお店はプロレスからアルティメットから柔術まで格闘技全般を扱う。数台のモニターには格闘技がエンドレスで流され、天井からはサンドバッグが釣り下がる。一歩外に出ればススキノのソープにイメクラにヘルス(余談だが筆者お勧めはSIRENA)が乱立している事を考えればまさに異空間だ。さらにマスターに腕相撲を挑んで勝てば生ビール2杯サービス。店内に設置された鉄棒で懸垂を男性なら18回、女性なら5回出来ればこれまた生ビール2杯サービスと、お客参加型の一面もある。

マスターは顔や風貌がnWoの蝶野正洋にそっくりで、まったく見分けがつかない。本物の蝶野に比べて愛想がいいので見分けられるぐらいだ。いつもお客のリクエストに応じて、片手懸垂を披露したりサンドバッグにしなやかなローキックを打ち込んでいる。マスターの相方はちょっと格闘系とは外れるがジョーダンズの三又にそっくりでリアルスノーボーダーでもある。北海道にスノーボードに行ったときは是非覗いてみてはいかがだろう。


明るい生活(雪坊主誌 掲載時期不明)