ハロルド・ミヤモト氏ハロルド・ミヤモトのスノーボードコラム集

先日会社の帰りに満員電車に乗っていたら、新宿駅でやたらとセンスのいいオヤヂが乗ってきた。別になんて事ないスラックスに綿シャツのカジュアルな服装なんだけれども、ピタっと決まっている。基本的にオヤヂ世代の人はスーツの時は分からないけれども、カジュアルの着こなしでセンスの悪さを露呈する事が多い。それだけに「へーっカッコいいなー」と思ってよく見てみると、俳優の森本レオだった。

有名人がラッシュ時間の中央線に乗ってくるというのはビックリだが、何よりまわりのくたびれたオヤヂとは一線を画していたあたりはさすがだ。もっとも肩からセーターを羽織るスタイルは、オヤヂ世代が若い頃流行ったやつで、ちょっと時代を感じさせていた(そう言えば石田純一なんかも得意)。が、やはり違うもんだ。
さて、メーカーの集まりなんかで「スノーボード業界のオヤヂ連中のなかで誰が一番ダンディでカッコいいか?」というような話がでると、決まって真っ先に名前があがる人がいる。ここでは仮にB社のO社長としておこう。お断りしておくが、このイニシャルにはまったく意味がないので邪推しないでいただきたい。

確かにスーツ姿から、ちょっとドレスダウンしたノータイのジャケット姿、カジュアルのチノパンにポロシャツなんていうのも颯爽と着こなしている。セックスアピール抜群のイケてるオヤヂで、知っていても言えないが、おねえちゃんにもモテモテのはずである。

さっきもちょっとふれたが、たいていおやぢの年齢になるとスーツ以外は似合わなくなるもんである。たとえば休日にホームセンターなんかに買い物に行くと、カジュアルな服装がまったく似合わないオヤヂ連中を大量に見ることが出来る。以前何かのテレビ番組でおすぎが、最初はまずGパンから似合わなくなると言うようなことを言っていたが、それから段階を経て最後はスーツ以外は似合わなくなるのだろう。

ところで、先日くだんのO社長とゲレンデでばったり会った。自社で扱っている高級ブランドの最新のウエアを身にまとって、最新のギアを手にして颯爽と現れた・・・はずだったのだが、何かいつものようにイケてないのだ。サイズも色目もばっちりコーディネートされていて、ブランドももちろん申し分ないはずだ。しかし、どういう訳か下田の岩場で黒鯛を釣っているオヤヂと見分けがつかなくなっていた。

んー・・・スノーボードウエアもGパンなみに“足のはやい”アイテムなのかも知れない。オヤヂのひとりである私も気をつけなければ・・・・。

(注:オヤヂにはスキーウエアの方が似合うように思います。スキーウエアが似合うようになったらオヤヂの証拠とも言えるのでは?・・・)


明るい生活(雪坊主誌 掲載時期不明)