ハロルド・ミヤモト氏ハロルド・ミヤモトのスノーボードコラム集

私はスキーがなんとなく嫌いである。単なる好みの違いであるので、誰からも文句を言われる筋合いはない。おっぱいの小さいお姉ちゃんが好きか、でっかいのが好きかと言った程度の事である。

よく考えてみると嫌いな理由はスキーと言うスポーツが、わりとイメージとして高年齢化しているからだと思う。君は「なんか面白そうだけど公園のゲートボールの輪の中には入り込めないなぁ」と思った事はないだろうか?そんな感じである。

そういえば現にウインターレジャー白書‘97((財)余暇開発センター)には、レジャー参加人口比の部分で「ベテランスキーヤー対スノーボーダーという構図が一層明確になってきた。」と書いてある。なにやらキナ臭い表現である。

ベテランスキーヤー対スノーボーダー。それぞれが、スキーヤー、スノーボーダーを育成したり、スキー場を奪い合う。また奪っただけではなくてそこでスキー場が儲かるように指導したり産業を起こしたりする。そして覇権をかけ、新たなスキー場へと侵略を繰り返す。なんて、これじゃ光栄のシュミレーションゲームみたいだけど、そんな事を想像してしまう。

そんな馬鹿げた対立を生まないためにも、今後スキー派は若者層に、スノーボード派は中高年層へのマーケティング展開が不可欠だろう。いっきにメディアに波及すると、わりと楽しめるかもしれない。

たとえばスキー派が月曜9時にスキーのトレンディドラマを仕掛ける。出演は木村拓哉、反町隆司、広末涼子に松たか子でどうだ。辛口の評論家(ピーコさんみたいな)から安直と怒られること必至だが、コンセプト的にはワンパターン好きの若いOL層狙いなのでハズシはない。内容は「あえてスキーヤーの日常を描いた」みたいなのがいい。

これに対するスノーボード派はベテラン、中高年層の取り込みが課題なので西田敏行、三国連太郎、市原悦子あたりのキャスティングしか考えられない。題して「スノーボ―ドバカは見た!!ニセコの新雪に姿なき全裸殺人事件!?」。

仕事そっちのけでスノーボードに忙しい山ちゃんこと山崎(西田)は、ヒョンなことから自分の会社の社長(三国)とスノーボードを通じて親友となる。ところが仕事で失敗した山ちゃんは北海道の支店に左遷される。もっとスノーボードができると喜ぶのも束の間、家政婦としてやってきた市原(市原)が殺人現場を目撃するところからドラマは急展開をむかえる。

途中に社長と市原の恋のさや当てや、謎の女(由美かおる)の入浴シーンも織りまぜてドラマは一気にラストシーンへ。最後は社長へ向けられた疑惑が市原の機転で晴れ、追い詰められた真犯人(石橋蓮司)が山ちゃんを人質にニセコの裏山に入っていく。

スキー場パトロール(加山雄三、友情出演)と協力した道警の刑事(西村雅彦)がズッコケながらも犯人逮捕。すべてが解決し、リフトの上でふざけて落っこちそうになる山ちゃんと社長の顔のアップに筆書きの『終』の文字が重なる。てな感じだ。

もしもこのまま、ベテラン(中高年)はスキー、若者はスノーボードの認識が進めば、お茶の間で、親父さんが29歳フリーターの息子に「お前もいつまでもスノーボードやってないで、いい加減スキーで落ちついたらどうなんだ」と言ったり、こっそりスノーボードを買おうとした会社員(40歳)が店員さんにクスクス笑われて、慌てて「うちの子供に頼まれまして」と聞きもしないのにつぶやいたり、16歳のかみさんと出来ちゃった結婚したマサル(17歳、大工見習い)が、「俺も一人前だから・・」と、少し背伸びしてスキーを買ったり、なんて事に・・・まぁ、なるわけ無いか。

つづく・・・かもね

コラム(SNOWing誌RIDE ON)掲載