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白馬村であったフリーライドの国際大会で準優勝した美谷島さん=白馬村

自然の斜面 滑り追求 長野のスノーボーダー国際大会準V

長野市上松のプロスノーボーダー美谷島慎さん(34)が、北安曇郡白馬村で1月17日に開催されたスキーとスノーボードの国際大会「フリーライドハクバ」(白馬村観光局などでつくる実行委主催)に出場し、スノーボード男子で準優勝した。山で自然の斜面(バックカントリー)を滑り、速さや技術、美しさを競う種目。欧米からレベルの高い選手が集まる中、美谷島さんは「想像した以上にいい滑りができた」。国際大会での上位入賞を重ねており、さらなる活躍のステップにしたいと意気込む。
大会は八方尾根北側の長さ約500メートル、標高差約400メートルのコースで開いた。選手は前日に斜面の形状を下見。美谷島さんは頭の中で滑るイメージを何度も確認してから大会の朝を迎えた。14人中トップを切ってスタートし、5回のジャンプを織り交ぜて目立ったミスもなく滑りきった。

長野市伊勢宮出身。小学6年の時、スキー場で見たスノーボードに憧れを抱いて始めた。中学からプロを目指して練習に励んだ。長野西高時代はアルバイトでお金をため、夏休みに1人でニュージーランドに渡ってスキー場へ。そうした努力のかいあって、高2でスノーボードクロスのジュニア部門で全国大会を制覇し、プロ資格も取得した。

バックカントリーを滑り始めたのもその頃だった。「自然の斜面を上手に滑るのが一番難しい」。新たな課題を見つけ、高校卒業後は活動の場をバックカントリーに移した。同市を拠点に、良質な粉雪があるカナダや米国、ニュージーランドへの遠征を繰り返す。年間約150日はバックカントリーで滑るという。

雪山では常に雪崩に遭う危険が付きまとう。それだけに準備には余念がない。天気や気温、風、地形などあらゆる条件から雪崩の可能性を考える。これまでに自分や仲間が警察などに救助を求めたことはないが、雪崩に埋まった人の捜索に使うビーコン(電波受発信機器)などは必ず持ち歩くようにしている。

国内でもバックカントリーの人気が高まっていることを喜ぶ一方で、遭難が絶えない状況を残念に思う。地図やコンパスも持たずに道に迷うなど、「準備不足が招いた不幸」が多くを占めると感じる。「山には人を引きつける魅力があるが、命を奪う危険もある」。自然を敬って安全に楽しもうとする姿勢が、多くの人に広がってほしいと願っている。

信濃毎日新聞
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170202/KT170131SJI090012000.php