keiji
右足神経まひなどの大けがを負った岡本圭司さん。事故以来、約1年ぶりに雪上を滑るなど、力強く回復を続けている=(C) KENSUKE ITAHARA

昨年2月に滑走中の事故で、腰椎骨折と右足神経まひの大けがをしたプロスノーボーダーの岡本圭司さん(34)が、8日に滋賀県高島市で開催される世界規模のランニングイベントに出場する。イベントは脊髄損傷の治療研究の支援が目的。懸命のリハビリで、雪上で滑るまでに再起した岡本さんは「人生を楽しめるようになること。それを自分が体現したい」と前を見据えている。
神戸市出身の岡本さんは2014年ソチ五輪で注目を集めたスロープスタイルの日本人の先駆者。昨年2月に長野県内の雪山を滑走中、崖から転落して負傷。一時は手しか動かすことができない状態になったが、「治る可能性があるのなら、やらないのはもったいない」と、1日6時間のリハビリに取り組んだ。

入院先では、技の完成度や跳躍の高さを少しずつ向上させるスノーボードの反復練習のように、背もたれを自動的に起こす器具でリハビリを始め、平行棒やつえを使って歩くといった歩行訓練を繰り返し続けた。スノーボードのブーツを履いて、体重移動を試みる訓練も行った。

思うように体を動かせず、ふさぎ込む日もあったが、仲間や家族の励ましを受けながら、昨年10月に退院。「目標に向かって少しずつ扉を開けていく感覚だった」と当時を振り返る。

ただ、今でも右足のまひは残っており、わずかしか動かせないが、自立歩行はできるようになった。今年3月には慣れ親しんだ長野・白馬で事故以来初めて雪上を滑り、「やっぱりここやな、という安心感があった」と話す。

最近はスノーボードの大会運営にも携わり、その中で、8日に世界30カ国以上で同時にスタートするランニングイベント「ウィングス・フォー・ライフ・ワールドラン」のアンバサダーに就任した。

同イベントは、参加費が脊髄損傷の治療研究に対して資金援助を行う非営利団体に寄付される仕組み。今年で3回目の開催で、昨年は世界33カ国で約5億6500万円を集めた。日本では昨年、高島市で初めて開かれた。

岡本さんは「一日でも早く治療法が見つかり、同じけがをした人たちが互いを知ることで、可能性が広がるきっかけになれば」と話している。

産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160506-00000004-san-soci


【関連記事】