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慈善ランニングイベントの体験会でトラックを走る岡本圭司さん(右)と角野友基=4月13日、大阪市のヤンマースタジアム長居

滑走中の事故で一時、下半身まひになったプロスノーボーダーの岡本圭司さん(34)=神戸市東灘区出身=が、5月8日に滋賀県高島市で開催される慈善ランニングイベントへの参加を呼び掛けている。脊髄損傷の治療研究に対する資金援助が目的で「人のために走ることが、治療法の早期発見につながるかもしれない」と語る。岡本さんと親交が深いソチ冬季五輪スノーボード男子スロープスタイル代表の角野友基(19)=兵庫県三木市出身=も2年連続で参加し、支援の輪を広げる。
岡本さんは国内屈指の実力を誇る人気スノーボードチームを結成するなど、第一人者として活躍。8歳でスノーボードを始めた角野選手とは、神戸の屋内ゲレンデで出会った。学校での友人関係に悩んでいた後輩に技術だけではなく「みんなで楽しんで滑ること」を教え、兄のように慕われる。

昨年2月、岡本さんは撮影中に崖から転落し、腰椎を骨折。両足の自由が利かず、「もう一生動かないかも」と絶望した。そんなとき、角野選手が「Ride For Keiji」(圭司のために滑る)というステッカーをボードに貼って大会に出場。世界最高峰の舞台で日本人初優勝を飾って勇気付けたことは、ファンらの間で語り草になった。

周囲の支えと懸命のリハビリが実を結び、岡本さんは今年3月、雪上で滑るまでに回復。右足に力は入らないが、自立歩行や乗用車の運転も可能になった。

[ 岡本圭司の1年ぶりのライディング映像はこちら ]

ランニングイベントのアンバサダーに就任した岡本さんは4月13日、大阪で開かれた事前体験会に姿を見せた。事故以来、初めて走り、角野選手とともに最後までトラックに立った。岡本さんは「脊髄損傷者にもこういうイベントがあることを知り、光を見いだしてほしい」と話している。

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慈善ランニングイベントの体験会で気勢を上げる岡本圭司さん(前列右)と角野友基選手(同左)。中央はBMX前世界王者の内野洋平選手=大阪市、ヤンマースタジアム長居

■慈善ランニングイベントの参加者募集

慈善ランニングイベント「ウィングス・フォー・ライフ・ワールドラン」は世界各国で同時刻(日本時間5月8日午後8時)にスタートし、日本では滋賀県高島市で行われる。参加費全額が脊髄損傷の治療法研究を支援する非営利団体に寄付され、昨年は33カ国で7万3千人超が参加し、5億6500万円を集めた。

角野は「身近な人がけがをし、自由にスノーボードができることがどれだけ幸せか分かった。元気な僕らが先頭に立つ」とPRに一役買っている。競技用自転車「BMX」の前世界王者、内野洋平(33)=神戸市東灘区出身=らも参加し、元F1ドライバーの小林可夢偉(29)=兵庫県尼崎市出身=がアンバサダーを務める。

コースは同市の今津総合運動公園を出発し、びわ湖周辺を走る。スタート後に走り出す「追跡車」に追い越された時点でレース終了となる。参加資格は大会当日18歳以上で、高校生不可。先着3500人(一般、車いす)、参加費7020円。5月4日までに公式サイト(wingsforlifeworldrun.com)から申し込む。

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http://www.kobe-np.co.jp/news/sports/201604/0009010446.shtml



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