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アフリカ系アメリカ人で、1994年から2002年までBurtonライダーとして活躍した元プロスノーボーダーのベン・ヒンクリー(Ben Hinkley)が亡くなっていた事が分かった。43歳だった。
海外メディアの報道によると、ベンは3月7日に米カリフォルニア州ロングビーチにある自宅で、眠ったような状態で遺体となって発見された。ロサンゼルスの検視官事務所によると、さらなる死因調査が必要とのことで期間を延長している。しかしながらベンの友人らによると、彼は亡くなる前の数日間、酷い頭痛に悩まされていたという。

プロスノーボーダーとして世界のトップクラスで活躍したベンは、いくつかのダブルフリップをいち早くメイクしてきた先駆者だ。ピーター・ラインやケビン・サンサローン、トラビス・パーカー、トッド・リチャーズといったスーパースター達と争い、Xゲームでは銀メダルを2度も獲得した。1998年にサンディエゴで行われたXゲームに関していえば、ダブルフロントフリップをメイクして、ルームメイトでもあったケビン・ジョーンズのFS900に続き2位に入った。そして3位にはバックフリップ360(通称リッピーフリップ)をメイクした同じくルームメイトのジム・リッピーが入り、篭り部屋仲間が表彰台を独占した。

また、今では多くのライダーがやっている「スーパーマン フロントフリップ」とも呼ばれるレイトのフロントフリップは、元々はベンのシグネチャートリックでもある「ローンダーツ」(地面の的に向かって投げるダーツ遊び)の事をさしている。

▼ベン・ヒンクリーのシグネチャートリック「ローンダーツ」


スノーボードの歴史の中でアフリカ系アメリカ人(黒人)プロスノーボーダーが活躍したはほんのわずかだ。しかしながらベンがプロとして第一線で活躍する反面、体操選手上がりのスタイルとスタントマンのようなトリックは、“クールじゃない”としてあまり群集には受け入れられなかった。

ハーフパイプでの巨大なアッパーデッキでも知られる、同じくアフリカ系アメリカ人で、同じく元Burtonライダーとして活躍してきたキア・ディロン(Keir Dillon)は「彼とは数少ない黒人スノーボーダーとして、世界はどれだけワイルドになれるだろうって話をたくさん笑い合ってきたんだ。」と振り返った。「ベンはオレの近くに存在していた。でもオレよりも人種差別を受けてずっと大変だったはず。肌も人より黒かったし身長も高かったからね。でもスノーボードを通すとみんなでグループになって旅をして、みんな同じように生活をしていって、大会でも黒人なんて事は関係なくて、それはとても美しいことだと思っている。 もし世界が消え、競技や色までも消えたとき、残されたのは純粋にスノーボードをすることを喜ぶ気持ち、それはなぜ俺たちがスノーボードをするかなんだ。 俺はスノーボードのこういうところが好きなんだ。ベンは誰よりも本当の喜びを表していたよ。」とコメントした。

▼ベンはマウンテンデューのCMにも起用された


▼ソチ五輪金メダリストのセージ・コッツェンバーグも「我々はあなたがスノーボードにもたらした事は決して忘れないよ」と追悼の意を示した




R.I.P....

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