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自然の冬山を滑るバックカントリー(BC)スキー・スノーボード中の事故を減らそうと、研究者や山岳ガイドでつくるNPO法人「日本雪崩ネットワーク」(横浜市)が、県北部の谷川岳や武尊(ほたか)山系の「雪崩情報」をウェブサイトで発信し始めた。誰でも閲覧できる。
従来の雪崩情報は北アルプスの白馬(長野県)と立山(富山県)の2エリア。2月から谷川武尊エリアが加わった。

標高帯別の3区分(アルパイン、森林限界、森林帯)で、雪崩の危険度を5段階評価で示す。想定される雪崩の種類や方角、規模、人的誘発の可能性を具体的に記載し、現地調査で確認した雪崩の跡や積雪の状態、気象状況を解説。「風の影響と地形を慎重に見極めて行動を」「自分のいる斜面下部の地形に注意を」「例年より積雪は少ないので沢割れに警戒を」といった取るべき行動を助言している。

雪崩情報は各エリアの経験豊富な山岳ガイドらが現場で得た情報を集約して作成する。ただし情報の質と量は日々異なるため、3段階評価で「信頼度」を都度示している。谷川武尊エリアでの経験豊富な山岳ガイドの一人は「これまでも積雪の状態はウェブ上の掲示板で共有されてきたが、よりわかりやすい判断材料になれば」と話している。NPOの担当者は「情報は可能な限り毎日更新したい。愛好家らに行動指針として使ってもらい、事故発生率を下げられれば」と話している。

相応の知識と経験が必要

BCスキーは「スキー場でのコース外滑走」と混同されがちだが、全く異なる。自然の雪山を滑るBCスキーは「山スキー」の名称で親しまれ、スキー場のリフトを使って入山することはあっても、コース外に出ることが前提。登山届を提出し、電波発信機ビーコンも持参する「入山」行為だ。一方、スキー場に来た客がロープを越えて未整備のコース外を滑走するケースでは、装備もないまま迷子になったり負傷したりといった遭難事故も起きている。

「コース外滑走を防ぐ対策と、BCスキーの遭難を防ぐ対策は異なる」と日本雪崩ネットワークの出川あずさ理事長は指摘する。前者を防ぐには、軽装備で自然の雪山を滑るリスクをスキー場側が注意喚起することが重要。BCで遭難しないためには、雪崩の危険を本人が認識し、相応の知識と経験を得る必要があるという。

日本雪崩ネットワークは愛好家らを対象に各地で講習会を開いている。

▼雪崩情報 | 日本雪崩ネットワーク
http://nadare.jp/alert/




(via: 毎日新聞

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