スイス

スイスのスキー場「受難」=通貨高で客足遠のく

スキーなど冬のレジャーが最盛期を迎える中、スイスの観光業界が外国人利用客の減少に頭を痛めている。
中央銀行が1月に通貨安誘導政策をやめたためスイス・フランが急騰し、滞在費用がかさむようになったためだ。顧客離れを食い止めるため、事業者が赤字覚悟で大幅値下げに踏み切るケースも出ている。

中銀の政策変更を受けて、スイス・フランに対するユーロの価値は1〜2割程度下落した。このためフランスやドイツといったユーロ圏の近隣諸国から来る観光客は、同じサービスを受けるためにそれだけ多くのお金を払わなければならなくなった。

仏紙ルモンドはスイスへの旅行が「今や高根の花になった」と評する。

1月にスイスを訪れた観光客は前年同月比で15%減り、観光業の売り上げが約6%落ち込んだとの報道もある。スイス政府観光局のシュミット代表は地元紙ルタンに「周辺諸国との価格差がかつてなく拡大した」と危機感をあらわにする。

例年スキー客でにぎわうスイス南部の山村グレッヘンでは1月、ホテルやスキー場の利用料などが期間限定で2〜3割引き下げられた。仏国境に近い西部モルジャンでも15%の値下げを実施。地元のリフト責任者はAFP通信に「経費は変わらないから値下げは痛いが、選択の余地はない」と話し、苦渋の決断だったと強調した。

(写真:スイス西部モルジャンのスキー場でリフトに乗る人々=2013年1月)

時事通信
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2015022800233