新潟県

バックカントリー遭難に防止策検討へ 新潟知事

スキー場のコース外などをスキーやスノーボードで滑る「バックカントリー」の遭難事故が県内外で相次いだことについて、泉田裕彦知事は21日の定例会見で、今シーズン中に遭難防止策の第1弾をまとめたいとする一方、入山規制には慎重な姿勢を示した。
防止策の内容について、泉田知事は「雪崩に巻き込まれたときに浮上するエアバッグなどの装備が必要だ」として安全に関する装備の充実を求めるとともに、「危険の判断ができない初心者もおり、自己責任や危険性を認識する必要がある」と危機意識の啓発などを示唆した。

ただ、バックカントリー目的の入山を条例で規制することには、「実効性や観光業への影響を考慮すると一律に禁止するのがいいのか、今後の課題だ」と慎重な姿勢を示した。

産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150122-00000004-san-l15

エアバッグ
(Photo Credit: SNOW BRAINS

バックカントリーでの遭難防止対策について(Q&A全文)


 スキー場のコース外に出て、いわゆる「バックカントリー」でスキーやスノーボードをする人の遭難事故が県内を含めて各地で相次いでいますが、こういった事故の防止対策について県としてどのように考えるのか聞かせてください。

A 知 事
 バックカントリーでのスキー、スノーボードと言ったときに、大きく2種類あると思っています。一つはスキー場のリフトを利用して、(スキー場コース外の)バックカントリーに入っていくというルートです。もう一つは、先日遭難事故が発生したもので、スキー場と全く関係ない山道から(冬山に)入っていってバックカントリーを楽しむというケースです。スキー場のリフト等を活用して(コース外の)山に入っていく場合は、頂上に係員がいて、声掛けすることが可能になっていますので、各スキー場で管理を徹底するようにお願いをしているところです。しかし、そういった施設を全く利用しないで麓から上がっていく場合、(対応については)少し難しさがあるのではないかと考えています。バックカントリーに入ってスリルを味わいたいという方々が手軽に楽しめるように装備品(の性能等)も向上しているようですが、初心者にとっては危険性の判断が必ずしも十分ではないケースもあるわけです。例えば、いざ雪崩に巻き込まれた場合に浮上するためのエアバッグのようなものを装備しなければならないといったときに、徹底されている状況ではないのだと思います。それでは(バックカントリーに入ることを)一律禁止とする方がよいのか、そもそも禁止した場合にどのように実効性を持たせるのかということになると、悩みが大きいと。バックカントリーに行かれる方は、自己責任の下で行かれるのだということと危険性を伴うということを認識していただかないといけないのだと思います。現在、何をすべきか関係部局で検討していますので、まず(対策の)第一弾としてできるだけ早いタイミングで出せるように、緊急的に対応できるものについてとりまとめたいと考えています。


 活火山である新潟焼山については登山届を義務づける条例の制定を進めていますが、バックカントリーについて何らかの規制を設けるということは、今回の検討において視野に入っているのでしょうか。

A 知 事
 条例で(規制する)という意味ですか。


 はい、条例を制定し、バックカントリーについて規制するということも検討の視野に入っているのでしょうか。

A 知 事
 今回(の新潟焼山に登山届を義務づける条例の制定について)は、御嶽山の噴火の際に大変多くの犠牲者が出たことから対応の検討を進めてきたものです。一般的に規制するかどうかについても、スタートの段階で検討しました。先ほどお答えしたとおり、バックカントリーについて一般的に規制をかけるとなった場合、どのような体制を作って、何をするのか、どこまで(規制を)かけるのかと。観光業へマイナスの影響等もあるということで、全部含めて検討するという段階には至っていないということです。検討できないからといって、24時間監視している活火山の対応を先送りするのかと言うと、それはしないと。24時間監視対象になっている火山についてまず先行させるということで、所管を防災局と決めたのです。以前も説明しましたが、警察も含めて、消極的権限争いもあったのです。従って、まず緊急度の高いところについて実施するということで、今ご指摘のあった点は、今後の課題になってくるということです。


 バックカントリーの問題についてなるべく早いタイミングで対応を取りまとめたいとの発言がありましたが、今年のスキーシーズンを視野に入れているということでしょうか。

A 知 事
 なるべく早くということですが、まだ2月、3月があるわけですので、3月(以降、スキーシーズンが)終わってから「対策がまとまりました」というわけにはいかないだろうということで、今、関係部局で検討してもらっている状況です。


 知事は先ほど、第一弾として、緊急的に何か対策できないか考えると発言しましたが、関係機関で情報発信するなど、もう少し具体的なイメージはあるのでしょうか。

A 知 事
今、取りまとめをしていますので、ここで検討に枠をはめることはせずに、可能な限り現場で有効な対策をとれる部分を検討していただきたいと思います。まとまったところで発表します。

出典:平成27年1月21日 泉田知事定例記者会見要旨 より

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