雪崩事故救助

<スノーボーダー遭難>雪崩引き起こした?バックカントリー

新潟県妙高市の山岳で相次いで雪崩が発生し、スノーボーダーらが巻き込まれた遭難事故は、18日になって男性2人の死亡が確認される惨事となった。
現場は16日夕に雨が降ったといい、新たに降り積もった雪が表層雪崩を起こし、スノーボーダーらを襲ったとみられる。

妙高市西野谷の粟立山(1194メートル)では17日、スノーボードをしていた上越市御殿山町の会社員、倉重嘉之さん(38)と同市東本町3の会社員、水野博さん(48)が雪崩に巻き込まれた。

倉重さんから通報を受けた消防などが、倉重さんが所持する携帯電話のGPS(全地球測位システム)の位置情報で現場を確認。

発生から丸1日たった18日午前11時過ぎに、2人は捜索隊員によって救助されたが、水野さんは搬送先の病院で死亡が確認された。死因は窒息死。

上越南消防署特別救助隊の小松章之副隊長(40)は「携帯電話のGPSでおおよその位置を把握できていたことが早期発見につながった」と話した。

倉重さんは水野さんの携帯電話を使い、17日午後6時半ごろに水野さんの妻に安否を連絡。その後も無料通信アプリ「LINE」で友人らと複数回連絡を取り、メッセージに「既読」が付くことで生存を確認できたという。

地元住民によると、事故前から粟立山を覆う雪に亀裂が入っており、「いつ雪崩が起きてもおかしくない状況だった」(小松副隊長)という。

16日夕にはまとまった雨が降り、17日早朝はふぶいていたため、水分を含んだ重い雪の上に新雪が積もることによって発生する表層雪崩が起きたとみられる。

一方、妙高市田切の赤倉観光リゾートスキー場では、ゲレンデ以外のコースでバックカントリースキーをしていた名古屋市千種区穂波町、大学院生、岡本宏樹さん(35)と連絡が取れなくなったと、一緒にスキーに来ていた富山市の会社員(34)から妙高署に届け出があった。

岡本さんは18日昼過ぎに、意識不明で発見されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。死因は窒息死だった。

妙高署によると、2人は17日正午ごろ、同スキー場のリフトに乗り、最上部(1450メートル)で別れた。岡本さんは「燕温泉の方へ行く」と言って、ゲレンデ外の前山(1932メートル)を経由し燕温泉へ向かおうとしていたらしい。

食糧と水を持っていたが、この日は、吹雪で新雪も約50センチの悪天候だった。岡本さんは前山山頂から約1キロの東斜面の沢で、約2メートルの雪に埋もれた状態で発見され、同署は雪崩に巻き込まれたとみている。

スキー場がない粟立山を含め、最近は自然の山を滑走する「バックカントリー」のスキーヤーが増えている。
妙高山域遭難対策連絡会の吉田計副総務(47)は「一般的に斜度が30度を超えると雪崩が起きやすくなると言われ、斜度のきつい場所で滑走したことが雪崩を引き起こした要因の一つでは。バックカントリーをする場合は雪崩の発生を見極め、自己責任でやってほしい」と注意を促した。

(写真:遭難者を救助する捜索隊員ら=新潟県妙高市の粟立山で、妙高山域遭難対策連絡会提供)

毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150119-00000018-mai-soci

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