御嶽山(おんたけさん)(長野・岐阜県境)の噴火は、ふもとの観光業に暗い影を落としている。

秋の行楽シーズンに大きなキャンセルが出た旅館の主人は「地域がますます寂れるのではないか」と悩む。入山規制区域外にあるスキー場は今冬、例年通り営業する予定だが、風評被害で影響が長期化する恐れもある。
長野県王滝村は人口の7割が観光業に従事し、同県木曽町も観光が主要産業だ。同町商工会が今月、両町村の計563事業者を対象に実施したアンケートで、6割以上が「噴火の影響があった」と回答した。

25日にあった県と両町村、地元業者らとの意見交換会で、業者らは「冬が越せるか不安」と訴えた。

「稼ぎ頭」のスキー場。ふもとの3施設のうち同村の「おんたけ2240」は噴火口から4キロ以内の入山規制区域にあり、営業の見通しが立たない。

一方、同町の「開田高原マイアスキー場」は噴火口から4キロ余りに位置し、もう1カ所の「きそふくしまスキー場」は約15キロ離れている。両施設は規制区域外で、12月のオープンに向けて下草刈りなどが進むが、原久仁男町長は「火口に近いというイメージから、マイアは敬遠されるかもしれない」と懸念する。

両施設の運営会社「アスモグループ」社長、今(こん)孝志さん(60)は「この状況で宣伝できるのか」と悩む。例年は11月から名古屋圏を中心にPRを展開するが、町観光協会に「安全性を後回しにして入山させた」という趣旨の非難が寄せられたことも気に掛かる。

そんな中、両町村を含む長野・岐阜両県のふもとの自治体は27日午後、JR名古屋駅前で観光パンフレットなどを配布し、「火山灰の影響は限定的」と訴える。大村秀章・愛知県知事の呼び掛けという。

木曽町中心部は山から約20キロ離れた中山道の宿場町。にぎわうはずの週末も、人影はまばらだ。

江戸時代創業の旅館「いわや」では「災害があった場所に行く気になれない」などと約150人のキャンセルが出て、売り上げは半減した。主人の児野(ちごの)政明さん(47)は「廃業する店が出ると、負の連鎖が起きる。行政には町全体が活気を取り戻す策を考えてほしい」と望む。

◇濁河温泉でも影響

岐阜県側の登山口近くでも観光業に影響が出ている。濁河(にごりご)温泉の旅館「湯の谷荘」(下呂市小坂町)は今月、約80人のキャンセルが出た。例年、この時期は紅葉を楽しむ人でにぎわうだけに、経営者の江間良平さん(70)は「大きな打撃だ」と肩を落とす。江間さんは「地元の温泉管理組合と行政が早く協議の場を持ち、観光客誘致のPRに力を入れる必要がある」と話す。

御嶽山中腹の北斜面にあるスキー場「チャオ御岳スノーリゾート」(同県高山市高根町)には、噴火直後から「営業してほしい」などの要望が相次ぎ、26日、今季の営業を決めた。11月29日のオープンを目指している。同社はホームページに「我々にできることを精いっぱい努めていきたい」とのコメントを載せた。

毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141027-00000033-mai-soci



■おんたけ2240(営業未定)
http://www.ontake2240.jp/

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https://www.facebook.com/Ontake2240

■チャオ御岳スノーリゾート(11/29オープン予定)
http://www.ciao.co.jp/

○チャオ御岳スノーリゾート facebook
https://www.facebook.com/ciaoontake

■開田高原マイアスキー場(12/6オープン予定)
http://www.mia-ski.com/

○開田高原マイアスキー場 facebook
https://www.facebook.com/miaskiresort