雪化粧の蔵王山の御釜

北海道では14日、台風19号の影響で上空に強い寒気が流れ込み、積雪となった。日本列島は、はや冬目前にして蔵王山の火山活動が活発化している。「みやぎ蔵王白石スキー場」(宮城県)や「蔵王温泉スキー場」(山形県)などが集中するスキーヤーの“聖地”だ。

宮城県は先週末、登山客や観光客に向けた注意看板を設置したが、「スキー場となる山は活火山が多い」(火山学者)だけに、毎年ゲレンデに通う人々は気が気じゃないだろう。
蔵王山は先月末以降、火山性地震が相次ぎ、今月8日には火口湖「御釜」の湖面で白濁が確認されるなど噴火の“兆候”があるという。その“兆候”が表れたエリアは他にもある。

「火山噴火でできた青森のカルデラ湖の十和田湖です。今年1月、1日で800回の地震が発生。その後も活動が活発化しています」(武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏=地震学)

付近には「十和田湖温泉スキー場」がある。島村氏によれば、「八甲田スキー場」(青森県)で有名な八甲田山の周辺でも昨年2月以降、地震が急増。火山予知連が議題に挙げるくらいだ。

■御嶽山周辺には人気スポット集中

最も深刻なのは、信越・北関東エリアだ。水蒸気爆発した御嶽山をはじめ、草津白根、日光白根、浅間山、那須岳の周辺スキー場は要注意。「那須温泉スキー場」(栃木県)、「丸沼高原スキー場」(群馬県)、「草津国際スキー場」(同)など人気スポットが集まる。

「日光白根山付近は、昨年2月25日の栃木県北部(山頂から北北東に約10キロ付近)で発生したM6・3の地震を機に、噴火につながるのでは、と動向が注目されています。

栃木県北部の地震は、栃木―福島県境にある那須岳の噴火にも影響を与えます。最近、頻発する栃木北部の地震は、震源が深いものが多い。地下のマグマの影響とみられ、火山性群発地震の可能性がある」(島村英紀氏)

スキーヤーは気に留めておいた方がいい。

(日刊ゲンダイ:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141015-00000027-nkgendai-life


日本の火山 vol.28 蔵王山 [宮城県・山形県] | 内閣府 防災情報のページ 平成25年度 冬号(第73号)

蔵王山の御釜

樹氷の山
蔵王山は、宮城県と山形県の県境に位置する。最高峰の熊野岳(1841m)、地蔵岳、刈田岳、五色岳などの山々を有する火山群で、蔵王連峰とも呼ばれる。五色岳には、エメラルドグリーンの水をたたえる火口湖の御釜(別名、五色沼)がある。

蔵王山の活動は約100万年前に始まったとされる。約40〜10万年前の火山活動では、複数の噴出口から多数の溶岩流が流出し、熊野岳や刈田岳などの山体が形成された。最新の火山活動は約3万年前に始まり、御釜、五色沼付近で現在まで断続的に続いている。

有史以降では、1600年代と1800年代に、多くの噴火の記録が残っている。1895年(明治28年)に御釜で起こった水蒸気噴火は、最近では最も激しい噴火と言われ、火砕物の降下、御釜の沸騰、有毒ガスの発生などがあった。しかし、1940年の小規模な噴火以降、噴火は起こっていない。

蔵王山は、春や夏の高山植物、秋の紅葉でも知られるが、冬に地蔵岳や刈田岳などで見られる樹氷が特に有名である。樹氷は樹木に氷や雪が付着して形成される。国内では他には、青森県の八甲田山、秋田県の八幡平などの限られた地域でしか見ることができない。

蔵王山
活動的火山及び潜在的爆発活力を有する火山に指定されている。平成19年12月1日に噴火予報を「平常」と発表。その後、予報警報事項に変更はない(昨年10月9日現在)。

(内閣府・防災情報のページ:http://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h25/73/volcano.html


○気象庁 噴火警報・予報
http://www.jma.go.jp/jp/volcano/map_0.html