熊出没注意

富山県南砺市の山間部で54歳の男性がクマに襲われたことを受けて、県は今年初めてのツキノワグマ出没警報を出して注意を呼びかけています。
28日午後4時15分ごろ、南砺市のたいらスキー場のクロスカントリーコースで、54歳の小学校教諭の男性がクマに襲われ、頭や右肩をひっかかれる大けがをしました。命に別条はないという。

南砺署によると、岩瀬さんはスキー場周辺に設けられたクロスカントリーコースで練習中だった。現場にいた2頭のクマのうち1頭に襲われた。近くで草刈りをしていた男性(79)に助けを求めたという。

これを受けて、県は今年初めてのツキノワグマ出没警報を出して、山間部ではクマが活発に活動する朝や夕方の外出を控えることや、県のホームページのクマの出没情報などを見て危険な場所に近づかないよう呼びかけています。

県によりますと、今年のクマの目撃情報は106件と例年並みですが、今年はクマのエサとなるドングリの不作が予想されるため、「秋の木の実がなる前で食べ物が不足し、人里に下りてくることが増えている」と、さらにクマの行動範囲が広がる可能性があるということです。

クマ被害防止策を確認、県が緊急対策会議 秋は大量出没恐れ

南砺市上松尾(平)の市たいらスキー場クロスカントリーコースで男性(54)がクマに襲われ、1カ月のけがを負ったことを受け、県は30日、県庁でツキノワグマ緊急対策会議を開いた。

夏は山間部を会場とするレジャーやイベントが増え、参加者がクマと遭遇する可能性が高くなるため被害防止対策を確認。県は、今秋はクマの餌となるブナ、ミズナラの実の凶作が予想され、大量出没の恐れがあると報告した。

県や市町村、警察、猟友会から40人が出席。県自然保護課が、山間部でイベントを開く際、主催者は事前にクマ出没情報の確認や会場を下見し、参加者は鈴やラジオを携帯することが被害防止につながると説明。県ホームページ上の出没情報地図「クマっぷ」の内容充実が必要とし、県民に目撃情報の提供を呼び掛けてほしいと求めた。

ことし1〜7月までの目撃痕跡情報は106件で昨年同期より9件増加。南砺市が昨年同期比17件増の28件、氷見市が7件増の12件と県西部で増えていると説明した。

ことしのブナは開花自体がほとんどなく「凶作は確実」とする県森林研究所の予測を報告。ブナは1年ごとに豊作と凶作を繰り返し、ことしは凶作の年に当たるという。ミズナラの実の作柄は毎年ブナと同じ傾向で、ことしは凶作の可能性が高い。このため、クマが市街地にまで行動域を広げる可能性があるとした。

住宅地にクマが出没した場合、警察官が命令すれば猟銃で駆除できる。県内での実施例はなく、出席者が通報から捕獲までの手順を確認した。
(北日本新聞)