「HEXO+」の試作品

amazonが30分で配達するサービスを発表するなど何かと話題の「小型無人機」だが、初の一般市場向けに自律飛行式小型無人機「HEXO+」を開発したのがSquadrone System(スクワッドローン・システム)なるベンチャー企業。

そのベンチャー企業の共同創始者に名を連ねているのが実は、スノーボード元世界チャンピオンのXavier de Le Rue(ザビエ・デラルー)だ。
6枚の回転翼を備えたヘキソコプター「HEXO+」は、小型カメラ「GoPro」を搭載し、様々なアクションスポーツの場で注目されている最も一般的な無人機といえよう。

HEXOがスノーボードを追跡している様子発売は2015年5月を目指し、価格は約9万円(899ドル)になる予定だ。

スマホのアプリで起動し、自分の数メートル後ろを最高時速70キロで1時間にわたって追尾させたり、自分のありとあらゆる動作を記録させたりできる。

ザビエ・デラルーは「スノーボード動画を制作するのが私の主な活動なので、数年前から無人機を使っている。」と語った。

Xavier de Le Rue

スクワッドローン・システム社はこれまでに、資金調達サイト「キックスターター(KickStarter)」で100万ドル(約1億円)の投資を集めることに成功している。

公園で遊ぶ子どもたちの盗撮に小型無人機が使われるといった懸念に対して、デラルー氏は「乱用を防ぐために規制が設けられている」と述べ、心配する必要はないとの見解を示した。


■商品配達から人道支援、報道まで

北米や欧州では、無人機技術の発達を受けて政治家たちが慌てて「空の規制」の方法を検討している。

軍用無人機と異なり、民間無人機は20分しか飛行が認められず、積載できる装備も小型カメラ程度に限られているが、大企業がこの規制の緩和を模索し始めているのだ。

インターネット小売り最大手の米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)は昨年のクリスマス商戦の際、小型無人機による商品配達計画を発表し、大いに注目を集めた。

また、ロシアのファストフード店「ドードー・ピザ(Dodo Pizza)」は今年6月、無人機を使ったピザ配送を開始したと発表。チェーン展開する18都市にサービスを拡大する意向を表明している。
(参考動画:http://youtu.be/5l22FmvEysA

一方、人道支援における無人機の活用を目指す大学発ベンチャー「マターネット(Matternet)」のアンドレアス・ラプトポロス(Andreas Raptopoulos)最高経営責任者(CEO)は、無人機をネットワークで運用し、紛争や自然災害で被害を受けた地域へ食糧や医療品を運ぶ構想を掲げている。

マターネットは既にハイチで無人機の試験飛行を実施済みで、9月には国際医療支援団体「国境なき医師団(Doctors Without Borders、MSF)」と協力して血液サンプルの輸送を行う予定だ。
(参考動画:http://vimeo.com/51498640

国連(UN)も、アフリカ・コンゴ民主共和国東部のウガンダやルワンダと国境を接する地域で昨年12月以降、武装勢力の活動監視に無人機を運用している。
(参考動画:http://www.unmultimedia.org/tv/unifeed/2013/12/drc-drones-launch/

「想像力豊かに運用すれば、無人機は将来、民族間紛争の兆候を発見したり、がれきの中から生存者を見つけたりできる。致死性の病原体の流行を阻止するために住民の体温を測定するといった、突飛な使い方だって可能だ」と、米国特使を務めた経験もある国際保健外交の専門家、ジャック・チョー(Jack Chow)氏は指摘する。

報道機関もまた、「無人機ジャナーリズム」の可能性を検討中だ。カナダのジャーナリズム専門学校では、無人機を活用した取材に特化したコースも始まっている。

■不動産や農業にも

不動産業界では、米ロサンゼルス(Los Angeles)やカナダのトロント(Toronto)などで高級物件の広告に無人機による空撮を利用しようとの動きがある。ただ、人口密集地での無人機の飛行は厳しく規制されている。

規制の緩い地方部では、農家が土壌の監視やトラクターのナビゲーション、効率的な農薬散布方法の検討などに無人機が活用できる。

文化面でも、無人機による革命は起きている。オーストラリアで最近結成されたグループ「I-Drone」は、無人機に強力なビデオプロジェクターを搭載して、夜のメルボルン(Melbourne)の建物外壁を映画スクリーンに変えるプロジェクトを実施している。
(参考動画:http://vimeo.com/98604521

また日本では、ダンスカンパニーの「イレブンプレイ(elevenplay)」が5月、無人機を使ってテクノロジーと身体との関係性について考える作品を発表している。
(参考動画:http://www.youtube.com/watch?v=HQLORg5COiU

(via:AFPBB News)