2003年1月30日(木)〜2月4日(火)までコロラド州アスペン・マウンテンにて今季もWinter X-Gamesが開催された。

言わばスーパーパイプの申し子、16歳の 未来少年 Shaun White(ショーン・ホワイト)は、
このWinter X-Gamesスーパーパイプコンペティションを勝ち取る運命にあった。


Shaun White.

最後のランディングを前にスタートデッキでドロップインを待つ彼はトップに立っていた。
1本目のスコア97.67ptで金メダルを既に手中に収めていたのだ。
それははっきりと・・・Future is now.

でもそれはショーンの為だけにある日では無かった。

出場ライダー達は「Craig Kelly is My Copilot(クレイグ・ケリーは私の副操縦士(オレと一緒に乗っている)の意味)」と、
書かれたステッカーをビブと板に貼り、伝説のライダーに敬意を払うことにより、ライダー間に友情が見られ、
そしてオールドファッションなドラマがそこにはあったのだ。

予選1本目のランの後、Ross Powers(ロス・パワーズ)、JJ Thomas(JJ・トーマス)、
Danny Kass(ダニー・キャス)といった全てのオリンピックメダリストがファイナルヘのスポットを確保していた。

Steve Fisher(スティーブ・フィッシャー)はライディングで肩を脱臼しながらもBS540をメイクした。
それを見ていたダニー・キャスは「超熱いね!今日のオレのお気に入りのトリックだよ。」と褒め称えた。


Tommy Czeschin.

予選が終わると会場のテンションも一旦落ち着きを取り戻し、
オリンピアン達を含むファイナリスト10名が選出された。
ラインナップは誰が見ても予想通りのものだった。
ジャッジの発表したパネルは有名ライダー達を含むスノーボードでの「Who's Who」(人名録)のようだ。

「ファイナルのリストに申し分ないね。
そこに残るのはいつだってハードだし、1本のランで決まっちゃうからね。」と、
ケガの為にコメンテーターとして登場した2000年度の金メダリストTodd Richards(トッド・リチャーズ)が語った。

「オレが16歳だったら良かったのになぁ・・・。
彼の足をトーニャ・ハーディングのように襲撃しなくちゃいけないな。」と、
ショーンが95.33ptのスコアで予選1位で通過したとき、トッドが語った。

しかしながらこの日は誰が優勝してもおかしくなかった。
他にもたくさんのパイプテクニシャン達が居合わせ、彼らは自分達の持ち技を全て出していた。

ファイナルでスタートしたのは誰よりもデカく水の流れようなスムースなスタイルのKeir Dillon(キア・ディロン)だ。
シグネチャートリックでもあるキアロールと呼ばれるダブルオーバーヘッド級のマックツイストをバックサイドウォールで決める。


Joe Eddy.

17歳のニューヤングカマー、Joe Eddy(ジョー・エディ)は刺激的なライディングを見せていた。
「Cash or Crash!(金か壊れるか!)」と叫びながらの激しいライディングで、
1260°をメイクしスーパーヘリコプター賞を勝ち取った。

でもこの日、本当に目を引いたのはMarkku Koski(マルック・コスキー)と彼の高さのあるテクニカルなトリックだ。
フラットなボトムをスピードで突き抜けると、全てトランジションのトップでヒットし、スイス時計のようにスピンした。
彼は1080°を綺麗にランディングした最初のライダーで、SWメソッドや、
SWアーリーウープインディ、SWアーリーウープBSロデオをやった唯一のライダーでもあった。


Markku Koski.

「始めはトリックに苦闘してたんだ。
オレは大きすぎないように気楽にいったよ。」とマルックが語った。

マルックの1本目のランはキレていた。
96.33ptでこの時点でトップにたったていた。
しかしまだ後にはショーンが残っていたのだ。

カウボーイレッドバンダナを顔に巻いたショーン・ホワイトは凄いライディングを見せた。
バカデカいマックツイストからさらに信じられないような大きさでスムースな900°
ハーコンフリップ720からBSアーリーウープロデオをメイク。
ブレンドされたこれらの大きなコンビネーションと、BSエアー、セットアップされた720°で少年は勝利を手にした。


Shaun White.

「わかんないけど、栄光を掴めて凄く嬉しいよ。
体調がイマイチだったから楽しもうと努めたんだ。」とショーンが語った。

900°については、「わからない。全て1080°をトライしたつもりだよ。
それが900°になっちゃって、だから簡単にメイクれたよ。」とショーンが続けた。

ダニー・キャスはトリプルポーク720、インバーテッドcab1080メロンをメイクした。
後にジャッジAndy Hetzel(アンディ・ヘッツェル)は、彼がこの日一番のスタイリッシュコンビネーションだったと語っている。
ダニーは96.67ptでマルックのポイントを上回り2位に食い込んだ。


Danny Kass.

「オレは3本のランがあるかと思ってたからラストのランでは全然ナーバスになってなかったんだ。
そしたらたった2回しかなくて、オレは夢中だったよ。」とダニーが語った。

ダニーのcab1080は完璧で、狂気に満ちすばらしいコンビネーションを見せた。
まるでパンク野郎Jello Biafraが運転するF1のようだった。

マルックにはまだ1本のランが残っており、2位に入るチャンスは十分にあった。
この日、唯一のSW-BSロデオをメイクするも、ジャッジに印象付けることが出来ず3位に入った。

「Yeah, マルックの2本目はなかなか良かったよ。
彼は本当に良くライディングしてたよ。」とダニーが語った。

この時点で、もう1本のランを残したショーンはWinter X-Gamesで初めて金メダルを獲得した。

未来はここにあったようだ。

一方の女子では2002年Vans Triple CrownチャンピオンのGretchen Bleiler(グレッチェン・ブレイラー)が、
大きなクリッパーをルーティンの中で決め、優勝を手にした。


Gretchen Bleiler.

「お客さん達の歓声が凄かったわ。
でもこのサポートは良くも悪くもあって、凄いプレッシャーだったの。
2本目ランでは集中してやらなくちゃいけなかったわ。」とグレッチェンが語った。

ソルトレイクシティ金メダリスト、Kelly Clark(ケリー・クラーク)はFS540、コークBS540テールグラブ、FS720などで、
94.00ptを叩き出し2位に入った。

「この得点には私にとって大きな意味があるの。
最近トラブル続きで名誉挽回が必要だったからね。」とケリーが語った。

男子ハーフパイプResults 女子ハーフパイプResults
1. Shaun White 97.67
2. Danny Kass 96.67
3. Markku Koski 96.33
4. Ross Powers 95.67
5. Vinzenz Lups 94.00
6. J.J. Thomas 92.67
7. Keir Dillon 91.33
8. Tommy Czeschin 90.33
9. Joe Eddy 90.00
10. Elijah Teter 77.67
1. Gretchen Bleiler 95.33
2. Kelly Clark 94.00
3. Hannah Teter 91.67
4. Lindsey Jocobellis 90.33
5. Barrett Christy 89.33
6. Manuela Pesko 88.00
7. Fabienne Reuteler 84.67
8. Natasza Zurek 79.00
9. Dorian Vidal 74.33
10. Tricia Byrnes 64.67