昨年2月に閉鎖された木曽郡木曽福島町の「木曽駒高原スキー場」の新しいオーナーが決まり、29日に営業が再開されることになった。地元のペンション経営者らが「スキー場を再生させる会」を作り、「5千万円でスキー場を買って」と売却先を探していた。

 新オーナーは大阪の医療器具卸売会社「ウエルネスアート」(樋口直康社長)。同社の会長で、日本中小企業団体連盟大阪支部の浅田忠正支部長(56)が昨年11月、インターネットでスキー場の「売り出し」を知って申し込んだ。

 浅田さんは木曽駒高原が好きで、5、6年前から毎夏訪れている。「再生させる会」のメンバーに旧知のペンション経営者もいることから、「地元と協力して夢のあるレジャー施設にしたい」と話す。

 ウエルネスアートの樋口社長を中心に新会社を立ち上げ、スキー場の運営にあたる。29日にオープンし、今季中は毎日、ナイター設備を稼働、リフト料金を従来より値下げして集客をはかる。春夏にもイベントを企画し、温泉を利用した施設を作るなど、1年中利用できるようにする計画。

 木曽駒高原スキー場は87年、大阪市の生コン・建材会社が約60億円かけて整備して開業。リフト6基、7コースがある。92年には約22万人が訪れたが、スキー人気の低迷で03年には5万7千人にまで落ち込んだ。この建材会社が経営難に陥り、04年2月に閉鎖された。同社は4月に自己破産を申請した。

 5月に、地元で「再生させる会」を立ち上げ、1億〜1億5千万円で買い手を探したが見つからず、11月、破産管財人の大澤龍司弁護士と相談し、5千万円に値下げして公募に踏み切った。

 海外も含めて250件を超える問い合わせがあり、10数社が現地視察に訪れた。「財務状況や企画力、地元との協力度などを勘案して絞り込んだ」と大澤弁護士。実際の売却額は明らかにされていない。