県警地域課によると、この冬の山スキーによる遭難は五件十一人で、昨季に比べ一件六人増。一月には谷川岳で雪崩に巻き込まれた男女四人のうち二人が死亡する事故が起きた。

谷川岳には県条例で、登山届なしに雪崩や落石の危険がある地域へ立ち入ることが規制されている。雪崩に遭った四人は危険地域に入っていなかった。ほかの山には規制がないという。

島田さんが遭難した前武尊山付近は「手軽に登れるスポット」としてインターネットや山岳雑誌で紹介され、二、三年前からスキー場のリフト終点より上に登る人が増えたという。

スキー場側は、スキー客に柵(さく)などで立ち入り禁止表示をしている。リフトの一回券しか持たない「登山客」には山頂付近へ行かないよう声を掛けているが、「効果は疑問だ」という。

県山岳連盟の女屋等志事務局長は、雪洞を掘り動かなかった島田さんの判断を評価しつつも、「寒気団の接近は天気予報で分かっていたはず。地図や磁石がない装備も問題」と話した。

県警地域課は「山スキーは技術に見合ったコースを選び、必ず複数で行動すること。天候を甘く見ないでほしい」と呼び掛けている。