スノーボーダーとして活躍し、6月にプロ昇格した浅谷珠琳さん(左)と、既にプロとして活動している姉純菜さん=茅ケ崎市浜須賀プロスノーボーダーとして活躍が期待される10代の姉妹が、茅ケ崎にいる。

既にプロ入りしている高校1年生の浅谷純菜さん(15)に続き、妹で小学6年生の珠琳(じゅりん)さん(11)も6月にプロに昇格。海辺で育ち、雪山で開花した2人。日本人が大活躍したソチ冬季五輪に刺激を受け、4年後の韓国・平昌(ピョンチャン)五輪出場を目指して練習に励んでいる。
姉妹がスノーボードを始めたのは、純菜さんが小学2年生、珠琳さんが4歳の時。サーフィン好きの両親に連れられ、茅ケ崎市浜須賀の自宅近くの茅ケ崎海岸で遊ぶことが多かったが、波が大きいと海には入れない。「家族で楽しめるスポーツを」と、スノーボードを始めた。両親には「サーフィンをやるときに役立つように」という期待もあった。

川崎市内の室内ゲレンデでの初体験は、「転ぶと痛くて寒いし、初めはそんなに楽しくなかった」と純菜さん。だが、広く開放的な雪山を滑ってみると、爽快さは格別だった。純菜さんは「怖かったが、それ以上に楽しいと感じた」と振り返る。

それ以来、両親の思惑をよそに、姉妹はスノーボードに熱中。夏は週2、3回のペースで県内の室内ゲレンデに通い、冬は週末や長期休暇に山梨県など近隣のゲレンデへ行くようになった。

競技にも目覚めた2人が力を入れたのが、ハーフパイプ。技は、主に父幸喜さん(44)が指導している。

とはいえ、幸喜さんにスノーボード経験はほとんどない。そこで、ゲレンデにいる上手なボーダーを見つけては、ビデオで撮影。「こうやって回転しているのか」などと親子で研究しながら、技を磨いている。見よう見まねだが、姉妹2人は「新しい技ができるようになっていくのが楽しい」と口をそろえ、幸喜さんも「自分たちで課題を見つけて挑戦することで、滑りに個性が出る。達成感も大きく、面白さにつながっている」と話す。

純菜さんは2012年、中学1年で出場した全国大会のハーフパイプ一般女子部門で3位に入賞、プロに昇格した。翌年には珠琳さんも同大会のユース女子部門で優勝。今年3月には同じく一般女子部門3位となり、プロ入りが決まった。

プロ昇格をきっかけに、五輪への思いが強まったという純菜さん。スポーツクラブでトランポリンを使った回転練習や、基礎体力づくりに本格的に取り組み始めた。練習時間を確保できるよう、進学先も芸能コースのある高校を選んだ。

ソチ五輪では、ハーフパイプで同世代の平野歩夢選手が銀メダル、平岡卓選手が銅を獲得。2人とは同じゲレンデで練習することもあり、活躍が大きな刺激となった純菜さんは「遠い夢としてではなく、現実的に五輪を目指したい」と4年後を見据える。珠琳さんも「プロになるからには、もっと活躍したい」と意気込んでいる。
(カナロコ by 神奈川新聞)