スキーを楽しむ子供。家族連れをターゲットにした戦略で県内のスキー客は4年ぶりに100万人を突破した(1月、雫石スキー場で) 県内のスキー場の2014年シーズン(13年11月〜14年春)のスキー客数が100万人を超えたことが、各スキー場への取材でわかった。100万人突破は、東日本大震災が起きる前年の10年以来4年ぶり。子供のリフト券を無料にするなど、家族連れをターゲットにした戦略が功を奏した。(岡本立)

読売新聞が4月末までに営業を終えた19か所のスキー場に取材した結果、越路(奥州市)が1万4900人(前年比32・7%増)、くのへ(九戸村)が1万3671人(29・6%増)など、13か所が前年を上回った。5月まで営業を続けている安比高原(八幡平市)と夏油高原(北上市)も、4月末時点で前年を超えている。計21か所では延べ100万6276人に上った。
県観光課によると、スキー客数は1992年の372万3000人をピークに減少傾向が続いていた。震災が起きた11年は3、4月がほぼゼロとなり、シーズン全体でも約85万3000人に落ち込んだ。

スキー場関係者は震災後、「100万人回復」を目標に掲げてきた。12年は約97万3000人、13年は約96万2000人と、あと一歩及ばなかった。

県観光課の中嶋英俊主任主査は、念願達成に「スキー客の減少傾向に歯止めがかかったのは明るい話題」と喜ぶ。

客数の回復に向け、各スキー場がここ数年力を入れてきたのが、子供に重点を置いたサービスだ。

雫石(雫石町)は13年から小学生以下のリフト料金を無料にした。運営会社が昨年変わった夏油高原も、子供料金の対象を小学生以下から中学生以下に拡大し、料金自体も大幅に値下げした。シーズン前には、県内の全小学生に1日リフト券を無料で配布した。各スキー場からは「子供の利用客が前年より大幅に増えた」という声が出ている。

県内最大規模の安比高原は、外国人を呼び込んで来年以降のさらなる客数増加を狙う。今シーズンは、スキー場周辺のホテルに宿泊した外国人客が前年比35%増の約8000人に達した。

安比高原を運営する岩手ホテルアンドリゾートは「日本人客が少ない平日に団体で呼べる外国人客は魅力。海外からの誘客に力を入れ、もっと上の数字を目指したい」としている。
(読売新聞)