北海道での凱旋試合も途中棄権に終わった竹内◆スノーボード 全日本選手権第3日(2日、北海道ルスツリゾート)

男女のパラレル大回転が行われ、女子でソチ五輪銀メダリストの竹内智香(30)=広島ガス=が決勝トーナメント1回戦を棄権し、8位に終わった。

優勝は06年トリノ、10年バンクーバー五輪代表の家根谷依里(29)=大林組=で、2年連続5度目の日本一。男子は吉岡健太郎(25)=上富良野連盟=が池明坤(韓国)に決勝で敗れたものの、3年ぶり2度目の優勝を果たした。
決勝トーナメントの棄権を決めると、竹内は淡々とした表情で報道陣に口を開いた。「勝ちたかったが、けがのリスクを考えた」。雪面状況が悪く、コーチの助言も受けての決断。「凱旋V」とはいかなかったが、ソチ五輪後初の公式戦を地元・北海道で終えた。

ぶっつけ本番だった。ソチ五輪後はイベントが立て込み、雪面を滑ったのはテレビ収録時の2回。それでも予選を1位の1分15秒73で通過した。旭川市から駆けつけた両親らが声援を送る中、メダリストとしての実力はしっかりと示した。

今大会はFIS(国際連盟)杯も兼ねていた。竹内ら上位ランクの選手が出場することで大会の格が上がり、他の選手にも国際大会出場の基準となるポイント獲得のチャンスが広がる。「ポイントも上げ、ジュニアの選手とも一緒に滑れた。最低限のやることはできたと思う」。第一人者としての役割は果たした。

特別な思いもある。今回の盛り上がりを「一過性で終わらせたくない」とし、ジュニア世代への競技普及や育成に向けて環境面の充実などを訴え続ける。次代を背負う子供たちのため、ジュニア用のアルペンボードの設計にも着手する。

選手としても、新たな段階に入る。4月から競泳・北島康介らが所属するマネジメント会社と契約。これまでは自らスポンサー探しなどを行っていたが、より充実した環境を整え、今後の競技生活を続けていく。

これが自身の今季最終戦だった。「最後に自分の滑りを見てもらえて良かった」。競技終了後のセレモニーでは、応援してくれた周囲へ笑顔で感謝を口にした。
(スポーツ報知)