2月7日よりロシア連邦のソチで開催されている冬季オリンピックが、連日メディアを騒がせている。特に今回の日本勢はキャラの立った選手が多く、結果はもちろんのこと人物像も大いに注目されているところだが、では、そんな彼らは普段どんな音楽を聴いているのか? 各所で語った証言などから探ってみた。

まずは、日本男子フィギュア初の金メダルを獲得した羽生結弦選手。ショートプログラムで使用したゲイリー・ムーア「パリの散歩道」も、再プレスされるなど話題だが、もう1組、そんな“羽生効果”の最中にいるのが3人組バンド・back numberだ。とあるインタビューで羽生選手がファンを公言して以降、一般の注目度も急上昇。
ついにはオリコンシングルチャートでトップ10入りも果たした。羽生選手はこのほかにも、BUMP OF CHICKENなども挙げているが、一方でTVアニメ『SKET DANCE』より生まれた3ピースバンド・The Sketchbookもお好きのよう。この発言に加え、好きな映画に細田守監督『時をかける少女』『サマーウォーズ』と答えていることから、一部ではアニオタ説も浮上している。

続いて、スノーボードの男子ハーフパイプで銀メダルに輝いた平野歩夢選手が好んで聴いているのは、ジャパニーズヒップホップやレゲエ。しかも卍LINEやRYO THE SKYWALKERなど、15歳という年齢には似合わずなかなかにコアなアーティストが好きらしいが、これも彼が「かずくん」と呼んで慕う元オリンピック代表・国母和宏選手の影響だろうか? このほかにはAKB48やUVERWORLDも挙げているが、ソチで実際に競技直前まで聴いていたとされるのがHilcrhymeのTOCによる未発表曲「Swag in my skill」。

平野選手とTOCは同郷で以前から親交があるのだとか。また、同じく銅メダルを獲得した平岡卓選手も、好きな音楽はレゲエやヒップホップで、韻踏合組合やDeaf Tech、ZEEBRA、LAMP EYEがお気に入りだそう。スノボ文化とヒップホップ・レゲエの親和性の高さが見てとれる。一方、スノーボード男子スロープスタイル代表の角野友基選手は、”金爆”ことゴールデンボンバーをよく聴いているようだ。

ノルディックスキー複合の個人ノーマルヒルで銀メダルを獲得した渡部暁斗選手も長時間の移動の際などはiPodが欠かせないとブログで度々綴っている。中でも、山下達郎「パレード」には車酔いを抑えてくれる効果があるとし、「まるでそこにパレードを見ているかのような気分になる」のだそう。

そして、数々の世界大会を総なめにしながら、惜しくもメダルに手が届かなかった女子スキー・ジャンプの高梨沙羅選手。彼女は試合前のウォーミングアップなどの際、いつもイヤホンをしている姿が目撃されている。最近のお気に入りはシンガーソングライター・miwaで、「don’t cry anymore」「chAngE」を聴いて彼女のファンになり、練習の際にもよく聴いていると語っている。さらには、その話を知ったmiwaが高梨選手の言葉に励まされながら当時制作中だった『again×again』を完成させたというエピソードも。

アスリートとミュージシャンがお互いに高めあっている様子はやはり感動的でもある。一方、高梨選手は、別の取材でいつも聴いている音楽について質問を受けた際、「(アップ中には)特に曲名を意識してはいない。適当に入れているのをバラバラに聴き流しているだけ」とも答えており、アーティスト名こそ明らかにしていないものの、音楽ファンであることは間違いなさそうだ。

短期間で集中力を高める際に、音楽が有効だと言うことはさまざまなところで言われているが、それはことアスリートにとっても例外ではないよう。とすると、この輝かしい結果にも多かれ少なかれ音楽が貢献していると考えることもできるのではないだろうか。
(リアルサウンド)