〔五輪・スノーボード〕スノーボード男子ハーフパイプで銅メダルを獲得しフラワーセレモニーに臨む平岡卓=11日、ロシア・ソチ平岡の意地だった。平野の直前に登場した決勝。1本目は、軸をずらしながら3回転する大技「ダブルコーク」の着地で尻もちをついて失敗した。

しかし、がけっぷちの2本目は「ダブルコーク」を連発で成功し、92・25を出して暫定2位に。最後は平野に抜かれたが、見事な銅メダルだった。
2組目で登場した予選は2回転半、3回転とコンビネーションに優れた構成に加え、スピードが落ちるはずの終盤に「ダブルコーク」を入れた。五輪3連覇に臨んだホワイトに次ぐ2位で決勝へ進んだ。得点は、1組をトップ通過した平野と同じ92・25点だった。「自分的にはそんな完璧にいかなかったけど、点が出て良かった。意外と五輪っていう感じじゃなかったけど、気持ちよかった」と喜んだ。勢いに乗って進んだ決勝でも大技を成功させ続けた。

世界ジュニア2連覇などの実績を積み、昨季は世界選手権の銀メダルでその名を高めた。大舞台になるほど力を発揮する勝負強さが持ち味。昨年はテスト大会を兼ねたソチでのW杯で初優勝した。「目標は金メダル。いろんな人の応援にこたえて、最高の滑りを見せたい」と意欲満々に乗り込んだ初の五輪だった。

3歳下の平野は常に気になる存在だ。ボードの契約メーカー「バートン」は同じで、海外合宿には一緒に赴く。家族に「歩夢には勝てないかもしれない」と漏らし、自信を失いかけたこともあった。だが、「天才的な感じ。自分も負けないように頑張りたい」と評する年下のライバルと競い合い、レベルアップに励んできた。今季W杯開幕戦は0・50点差で平野に優勝を譲ったが、9月のプロツアー大会では逆に平野を抑えて優勝するなど、実力は伯仲している。

奈良・御所(ごせ)市出身。シーズンの週末になれば、元モーグル選手の父・賢治さん(55)が運転する車で片道5時間かけて、岐阜県内のゲレンデに通った。決して冬季スポーツに恵まれない環境で育ったが、培ったライバル心が18歳で臨んだ大舞台で輝いた。

◆平岡 卓(ひらおか たく)

▼生まれとサイズ 1995年10月29日、奈良県御所市生まれ。18歳。171センチ、63キロ。

▼経歴 大阪・上宮高3年。文武両道で4月に立命大スポーツ健康科学部に入学予定。フッド所属。

▼競技 元モーグルスキー選手の父・賢治さん(55)の影響で、3歳でスキーを始める。スノーボードは6歳から。12歳でプロ転向。

▼実績 2010、11年ジュニア世界選手権連覇。12年冬季ユース五輪銅、13年は世界選手権銀、ソチW杯で初優勝。

▼大技使い 難易度の高い縦2回転横3回転の「ダブルコーク」を習得。

▼趣味 漫画は「北斗の拳」を愛読。遠征の移動の際はDVDで映画などを観賞。

▼CM出演 五輪公式スポンサーのサムスン電子(韓国)のキャラクターを務める。

▼家族 両親、兄と弟。

(スポーツ報知)