米コロラド州アスペンで笑顔を交えてスノーボードについて語る国母和宏日本スキー競技史上最年少で、スノーボード男子ハーフパイプ(HP)でメダル獲得の期待がかかる15歳の平野歩夢(バートン)には、「憧れの存在」がいる。

前回バンクーバー大会で8位に入賞した国母和宏(25)だ。服装の乱れが批判を浴びた国母だが、プロスノーボーダーとして活躍する今、平野のことを「少しでもヘルプしたい」という。
国母は契約するスノーボードメーカーなどのDVDで自らの滑りを披露することに活動の重点を置くため、ソチ五輪は目指さなかった。そんな国母が平野を気にかけるのは「自分の後に続いて海外で戦おうとしている」からだ。

「年齢も国も地位も関係なく滑りが評価されれば、スポンサーもつく」のがスノーボードの世界。

五輪HP2連覇中のショーン・ホワイト(米)は年収800万ドル(約8億円)とも言われる。日本に妻と昨年生まれたばかりの長男、犬2匹を残し、米カリフォルニア州サンクレメンテを拠点に活動する国母もトッププロの1人。生活資金は「すべてスノーボードで稼いだ金」だ。幸せで、恵まれていると自覚する。

同じ生き方の日本人がいなかったからこそ、自分と同じく10代前半で日本を飛び出した平野の存在を、「うれしい」と話す。マネジメント会社やスポンサーを紹介。スノーボードに集中できる環境作りを手助けする。同じ大会に出場すれば、一緒に行動し、ストレッチや食生活を指導する。

4年前の五輪については、批判を受けたことも、本番での滑りについても「1%の後悔もない」と振り返る。「基本が出来ていて、高さも安定感もある。技もきれい」と平野を高く評価する。11日に行われるHPで、本来の力を出すことだけを期待している。
(朝日新聞)