一つ目の高いエアで、いきなり会場を沸かせた。予選1組の2人目に登場した15歳の平野が、まだ温まっていない観衆の度肝を抜く圧巻の滑りを披露した。

「きれいに、気持ちよく滑れた」とあどけない笑顔で話した。最後に難易度の高いダブルコークを成功させ、6度のエアをミスなく決めた。後続の選手が相次いで転倒するにつれ、平野のレベルの高さがどんどん際立っていった。
右足のけがで1月の大会を欠場しており、久しぶりの大会。「いきなり五輪で不安があったけど、前の自分に戻ってきた」

今回のコースは底の部分が滑らかでなく、難しいと、各国の選手からは不満が出ていた。平野も公式練習で「ちょっと難しい」と首をひねっていた。しかし、160センチ、50キロの小柄な体は、そんな悪影響を少しも感じさせない見事な滑りで、スムーズに乗り切った。

冬季五輪の日本選手最年少メダルに挑んだ初の五輪。記録のことは意識することなく、本来の自分の力を精いっぱい発揮した。
(時事通信)