ビッグエアで獲得した銀メダルを披露ソチ五輪のスノーボード男子スロープスタイル日本代表・角野友基(日産X―TRAIL)が28日、遠征先の米国から成田空港に帰国した。今大会の新種目で、昨季W杯は年間種目別王者になった注目の17歳。親友から贈られた赤いパンツをはいて、日本人メダル第1号の座をつかむ。

堂々の凱旋だ。角野は、24日に米コロラド州で開催された米国で人気の総合競技大会「冬季Xゲーム」に出場し、非五輪種目のビッグエアで2位になった。「ずっと練習してきた技を見せることができた」。コースを滑りながら技をするスロープスタイルとは違い、1回の大きなジャンプで技を競う。それでもメダルを手にしたのは、十分に満足できる結果だった。
今回の遠征では、もう一つの収穫があった。ともにW杯を転戦した石田貴博(29)らスノボ仲間から、26日に真っ赤なボクサータイプのパンツをプレゼントされた。寄せ書きもあった。「頑張って、とか書いてもらっていました」。パンツからあふれ出そうな友情を感じた。

赤色は運気を上げると言われ、スポーツ界でも勝負パンツに選ぶ選手は多い。「僕も色は結構気にするタイプ。でも、Xゲームでは気にせずに普通のグレー色だったんです…。五輪では(2月6日の)予選からはいて、次の日は洗って、決勝でまたはきます」。苦笑いしながら明かしたが、五輪のスタート台には必ず赤パンツで立つ。

本職のスロープスタイルでは今季W杯で昨年12月に10位、1月に20位など思った成績が残せていなかった。「めちゃくちゃ練習して、ほぼ完璧な状態になってきた」。エアの完成度をチェックする狙いもあったXゲームで2位に入った。世界屈指の超高難度技「バックサイドトリプルコーク1440」を持つ17歳は、やはり五輪メダル候補の一角だ。

五輪の決勝は開会式翌日の8日に行われ、日本勢メダル1号の期待が膨らむ。「五輪はスノーボード界にとっても、すごい大事な大会。今はすごくコンディションもいい感じだし、日本代表に僕から勢いをつけられるようにしたいです」。1日にソチへ出発するまでは都内でしっかり休養を取り、真っ赤に燃える滑りで日本選手団の先陣を切る。

◆スノーボード・スロープスタイル 斜面のコースに「キッカー」と呼ばれるジャンプ台や「ジブ」と呼ばれる障害物を舞台に、多彩な技を争う新種目。技の難度や独創性などを審判員5人が10点満点で採点する。ソチ五輪のコースは、全長635メートル、幅25〜30メートル、高低差147〜151メートル。前半は3つの「ジブ」が続き、後半は3つの「キッカー」が設置され、最後の「キッカー」での大ジャンプが最大の見せ場となる。

◆スポーツ界の主な赤色伝説
▽大瀬良大地(プロ野球・広島投手) 昨年10月のドラフト会議当日に赤いパンツを着用。指名権を引き当てた田村恵スカウトも赤パンツだった。これにあやかり、球団は「鯉の勝負パンツ」を発売。
▽山本浩二(WBC日本代表監督) 13年1月、3連覇がかかった大会前の壮行会で、勝ち運を呼び込むために赤パンツをはくことを宣言。だが、結果はベスト4に終わった。
▽タイガー・ウッズ(プロゴルファー) 優勝がかかった最終日は赤色のシャツと黒のズボンが勝負服の定番。赤を「縁起がいい」とする母・クルチダさんが勧めたと言われ、本人も「ラッキーカラー」と話している。
▽長谷川穂積(プロボクシング元WBC世界バンタム、フェザー級王者) 07年12月、バンタム級国内新記録をかけた5度目の防衛戦を前に、「当日は赤でいく」と明かし、6年ぶりに赤色のボクサーパンツで臨み防衛に成功した。

(スポーツ報知)