伊藤みき選手のソチ五輪出場が決まり、庁舎や公用車に横断幕とポスターを掲げる職員ら(滋賀県日野町・日野町役場)20日に全日本スキー連盟が発表したソチ冬季五輪代表に、湖国から2人が選ばれた。

フリースタイルスキーのモーグル女子では3大会連続となる伊藤みき選手(26)=北野建設、近江兄弟社高−中京大出=と、スノーボードハーフパイプ女子が2大会連続の岡田良菜選手(23)=バートン、瀬田中−滋賀短大付高出=。

2人を支えた地元関係者や家族は吉報に沸き、本番に向けて熱いエールを送った。
■…けが伊藤選手母校の児童ら回復祈り千羽鶴
伊藤選手の実家がある滋賀県日野町では、五輪出場を願う町職員や住民らが町役場で吉報を待った。午後4時半、決定を伝える電話が入ると拍手が湧き、住民有志でつくる「伊藤みき選手応援実行委員会」の外山章会長(64)は「みきちゃんは日野の宝。出場が決まりホッとした」と話した。

伊藤選手が幼少時から練習を積んだ奥伊吹スキー場(米原市)でもゲレンデに「頑張れ伊藤みき選手」ののぼりを立てて応援してきた。運営会社の草野丈太社長(33)は「小さいころから別次元のうまさだった。みきさんらしいターンで、練習の成果を発揮して」と期待した。

昨年12月に右膝を負傷し、地元では心配する声が大きかった。母校日野小では回復を祈り、全校児童582人で千羽鶴を折った。地元郵便局の発案で応援年賀状を送る取り組みも広がり、町内外から1071通が実家に届いたという。長野で合宿中だった本人に年賀状を届けた母の敦子さん(56)=日野町大窪=は「『力になる』と話していた。今回のけがで、多くの人の支えをあらためて確認した様子だった」と振り返る。

父の公英さん(56)は「けがをずっと心配していた。代表に選ばれて素直にうれしい。本人はメダルを目標に掲げるだろうけど、家族や日野町の人たちは今までの取り組みをずっと見ている。今ある力のすべてを出して、後悔しない滑りをしてほしい」と思いを込めた。

■…「良菜らしく跳んで」岡田選手恩師
大津市在住の岡田選手は瀬田中卒業後にプロとなり、滋賀短大付高に通いながら国内外の大会で活躍した。

高校時代の岡田選手をよく知る同高の木村順子教諭(51)は「今回はなかなか決まらずやきもきしていた。もう一度応援できるのがうれしい」と喜ぶ。

在学時に進路相談などを受けていたといい「卒業が前回五輪の前年で、大学に進学するか迷っていたようだが、やりたいことを選んで道を切り開いた。大会では良菜らしく大きく跳んで、思う存分暴れてほしい」と期待した。

瀬田中時代に所属していた陸上部の顧問だった滋賀県教委の高野清主幹(55)は「当時は短距離や走り幅跳びに取り組み、冬はスノボ中心に頑張っていた。ずっと努力を続けてきたので、力を出し切ってほしい」と話した。

(京都新聞)