ダボスのスキー場に中国人インストラクター、ソン・シュヤオさんスイスのリゾート地ダボスはこれまで、クリントン元米大統領やハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリー氏、米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長らを魅了してきた。そして今、世界で最も人口の多い中国にアピールするため、中国人のスキーインストラクターを採用している。

12歳の時にスキーを始めた中国人女性、ソン・シュヤオさん(27)は地元の観光協会が採用した中国語を話すインストラクター8人のうちの1人。この冬をダボスで過ごす。ダボスは中国人のスキー市場への参入を目指している。
「雪に一度でも触れたことがある人ならスキーが大好きになると信じている。スキーが好きになり始めると誰でも、より良い施設や環境を求めるだろう。だからアルプスでスキーをしてみたくなる」。ソンさんはレッスンの休憩時間に電話インタビューに応じ、そう語った。

中国で急増する中流階級については、世界各地の観光地が取り込みを狙っているが、中国人スキーヤーの増加ペースはこれまでのところ緩やかだ。スイスのスキーリゾートは、同国での休暇中にドイツ人観光客の2倍の金額を支出する中国人に期待している。

中国人観光客の誘致は、ダボスなどスイス山岳地帯のリゾートにとって極めて重要だ。スイス統計局のデータによれば、スキーシーズンの同国のホテルの宿泊者数は過去5年間に13%減少した。ダボスでは来週、世界経済フォーラム(WEF)年次総会が開かれる。

スイス観光局によると、中国には約500万−1000万人のスキー愛好者がおり、2015年までに倍増する可能性がある。中国人スキーヤーのうち約35%は今後2年以内に海外旅行を計画している。  

英オックスフォード大学のサイード経営大学院で中国ビジネスを担当する講師、エリック・サン氏は中国人のスキーへの関心の高まりについて、団体から個人の旅行へと移行している中国人の観光トレンドを示す一例であると指摘。これらの旅行者は若くて教育水準が高く資産も多い傾向があると述べた。
(ブルームバーグ)