五輪本番での雪不足に備えて保存されている雪の山。断熱シートで覆われている=ロシア・ソチで2013年8月7日、田中洋之撮影来年2月7日の開幕まで半年に迫ったロシア・ソチ冬季五輪の山間部会場で、昨シーズンに降った雪が保存されている。

大会本番の雪不足に備えたもので、その量は東京ドームの容積(124万立方メートル)の半分強に相当する。小山状にかき集めた雪を断熱シートで覆っただけの原始的な手法だが、冬季五輪で実際に使われるのは初めてという。

アルペンスキーやスノーボードなどが行われる「ローザ・フートル」で今年3月末から4月初めにかけて、標高1200〜2000メートルの斜面に天然の積雪と人工雪を混ぜて計八つの小山が作られた。大きいもので高さ10メートルほどあり、表面が外気に触れないよう断熱シートですっぽり覆われている。ノルディックスキー・距離会場の「ラウラ」で同様に蓄えられている雪と合わせ、総量は65万立方メートルに達する。

ソチの高地部は夏の気温が15度くらいになるが、シート内は氷点下2〜3度に維持されている。五輪組織委員会の担当者によると、集めた雪はこれまでに20%が溶けたが、夏を乗り越えて五輪本番までに半分以上は残る見込みという。

ソチ五輪では屋外競技会場に人工降雪機を完備しているほか、必要に応じて「雪山」を取り崩すことで万一の雪不足を乗り切りたい考えだ。
(毎日新聞)