北上市は25日、新たな夏油高原スキー場の運営会社に選定した「クロスプロジェクトグループ」(長野県白馬村、辻隆社長)と、スキー場施設を10年間無償で貸し付ける仮契約を結んだ。27日の市議会最終日に追加提案する財産の無償貸し付けに関する議案が可決されると本契約となる。

市によると、契約期間は7月1日から2023年6月末まで。スキー場のセンターハウスやゴンドラ・リフトなどのほか、圧雪車などの動産、市が国から借りている土地も無償貸与する。

同社は、早ければ来月にも現地法人を設立し、業務を開始する予定。
仮契約の調印式には、市や同社のほか、地元経済界などの関係者10人が出席した。

高橋敏彦市長は、「まさに白馬に乗った王子様が現れたという感じ。スキー場がさらに良くなったねと言われるように頑張ってもらい、正真正銘の救世主になってもらいたい」と期待を語り、辻社長は「北上市の人、岩手県の方にもどんどん参加してもらって、一緒に魅力的な場所を作り上げていきたい」と抱負を述べた。

◇辻社長「1時間半圏内に狙い」

仮契約調印式後、辻隆社長(42)は記者会見を開いた。要旨は以下の通り。



最盛期に比べ、スキー人口は3分の1に減ったと言われるが、夏油の集客は5分の1にまで落ちている。夏油は規模や雪質、雪の量ともに魅力的で、これは本当の力ではない。

我々のスキー場では集客を最盛期の2分の1まで引き上げ、さらに最盛期に戻そうと努力している。経費削減をしてではなく、売り上げを拡大して利益を出すのが基本戦略。まずは、仙台を含めた1・5時間商圏を徹底的に掘り起こす。現場の声を大切にし、20代には20代の社員が、ファミリー層にはファミリー層が考えた対策を実施していく。

夏油は規模の大きさが一番の魅力だと思っている。モーグルコースや非圧雪コースなどバリエーションを持たせ、色んな方々に参加してもらいながら施設を有効活用することで、魅力ある場所にしていきたい。

我々の会社の若い社員は非常にやる気がある。それは(他のスキー場経営で)勝ち癖がついているからだ。活性化する上で大事なのはスタッフのやる気だ。初年度黒字化を果たし、何としても上昇気流に乗せたい。
(読売新聞)