2014年にロシアで開催されるソチ冬季五輪の会場となる予定のクラスナヤ・ポリャーナを訪れた人々は、建設現場にいるような気分になるかもしれない。

請負業者がオリンピック施設の完成に向け急ピッチで作業を進めており、金属音が響き渡り砂ぼこりが渦巻く。そんな光景を横目に、ゴルナヤ・カルーセル・リゾートでは、スキーヤーらがロシア国営の銀行、スベルバンクが運営するゴンドラリフトに乗り込む。

資産家のウラジミール・ポターニン氏は、クラスナヤ・ポリャーナで数年後、3つのスキー場を結ぶ全長約200キロメートルのスロープが完成すれば、このような印象は遠い昔の記憶になるだろうと語る。これは、世界最大のスキー場をうたうフランスのトロワバレーの約3分の1の規模だ。同氏は近くにあるローザ・クトール・リゾートに22億ドル(約2200億円)を投じている。
ローザ・クトールのゼネラルディレクター、セルゲイ・バーチン氏は「旅行客は完全に満足するだろう。われわれが提供するスキー休暇は極めて上質で、現時点でも旅行客が不足するということはなく、五輪後にはさらに増えるだろう」と話す。

モスクワからソチまでは飛行機で約2時間で、時差もない。モスクワ市民が週末の休暇にスキーを楽しむため欧州まで足を延ばすのは難しいが、ソチまでなら可能だ。新設される鉄道を利用すれば空港からスキースロープまでの所要時間は約40分の予定。プーチン大統領やメドベージェフ首相もお気に入りの冬季スポーツのリゾートは、五輪終了後も注目を集めそうだ。

ロシア初となる世界屈指のスキー場は富裕層のロシア人の間で人気が高まると予想される。山々の眺望を堪能できる1平方メートル当たり1万2000ドルのローザ・クトールの高級マンションの購入は、既に順番待ちの状態となっている。
(ブルームバーグ)