かつてスキーブームを盛り上げたバブル世代とその子どもが、生き残りを図るスキー場の頼みの綱となっている(写真はイメージです)今やすっかり若者離れのレッテルを貼られてしまったスキー。「リフト待ちに1時間」が当たり前だった時代を知らない人も多いだろう。そんなスキーが利用客に向けたサービスを拡充し、活路を見出そうとしている。

その中心にいるのは子連れのファミリー層だ。映画『私をスキーに連れてって』のヒットから巻き起こったスキーブームを、リアルタイムで経験した世代が40代となり、自分の子どもにもスキーの楽しさを知ってほしいと考えるようになったのだ。

プリンスホテルが運営する全国9ヵ所のスキー場では、小学生以下のリフト料金が全日無料である。スノーボードにハンドル状のバーを付けた「マジックボード」など、子どもが安全に楽しめる独自のスポーツ教室も展開。

さらに苗場プリンスホテルでは、ツインルームを改造して親子4人が宿泊できる「遊ROOM」を特別に設けるなど、価格面とソフト面、ハード面に至るまで、ファミリー客を歓迎する取り組みがなされている。
全国的にも“小学生以下リフト券無料”を謳ったスキー場は意外とある。岩手高原スノーパーク(岩手県)、黒伏高原スノーパーク(山形県)、関東圏では奥利根スノーパークや表万座スノーパーク(いずれも群馬県)など。

「まだ一日券を買うほどじゃない」というなら、他のスキーヤー、ボーダーとの接触がないようにネットで区切られたキッズエリアを用意したスキー場や、親子・家族全員で受講できるキッズレッスン、かまくらづくりやスノートレッキングなど、スキー以外の雪遊びのメニューを揃えるスキー場も多数ある。

子どものリフト券や宿泊代を無料にすることで収益自体は減るが、スキーグッズのレンタル料金、飲食代など、周辺施設の利用者数の伸びから増収を見込んでいる。

日本生産性本部がまとめたレジャー白書によると、1993年に1860万人を超えていたスキー人口は2010年度に570万人まで減少。実にピーク時のおよそ3分の1にまで減っている。

レジャー産業が斜陽の時代。子どもという新しい利用者の増加でスキー市場は活気を取り戻せるか。バブル世代を呼び戻す様々なスキー場の施策は、来年以降も継続される可能性が高い。
(ダイヤモンド・オンライン)