夏スキーで全国的に有名な月山だが、近年、圧雪車(通称・キャット)で冬山に踏み入り、山岳スキーやスノーボードを楽しむ「月山キャットツアー」が人気を集めている。手つかずの大自然を味わうツアーに同行した。

この日は県内外から約20人が参加。2班に分かれて西川町の月山志津温泉を出発し、圧雪車で約40分かけて標高1400メートルの姥沢駐車場付近にたどり着く。辺りの積雪は約10メートル。ブナの枝先だけが雪の上に顔を出している。
山岳スキーは初の体験。ガイドの志田靖彦さん(60)からレクチャーを受け、スキーを履いたまま斜面を登ることができる「シール」を滑走面に取り付け、滑走地点を目指す。かかと部分が着脱できる専用ビンディングの効果もあり、10分ほど登り続けても、思いのほかつらくない。

まずは姥ケ岳の西側を滑走。反対側に見える湯殿山が白くまぶしい。ざらめ雪のしぶきを上げながら、まっさらな斜面にシュプールを刻む。風と自分が滑る音しか聞こえない。雪山を独占しているような爽快感に、思わず笑みがこぼれた。

今回滑ったのは2本と少なかったが、充実感を十分に味わえた。ツアーを終え、参加者が口をそろえるのは「次は山頂から滑りたい」だ。


【メモ】ツアーは月山志津温泉旅館の若手有志でつくる「SOMERU(そめる)」が2009年に開始。メーカーの協賛で今季から最新モデルの専用スキーとシールのレンタルを始めた。3人以上の申し込みで実施し、費用は1人6千円。別途ガイド料が必要。期間は1月から3月末まで。申し込みは「清水屋旅館」0237(75)2211または「つたや」0237(75)2222。

(山形新聞)