ハーフパイプで練習する穴井君(岐阜県郡上市の高鷲スノーパークで8日にトルコで試合が行われるスノーボードジュニア世界選手権ハーフパイプ(HP)男子に、守口市立梶中3年の穴井一光(いっこう)君(15)が、日本代表チームの最年少選手として出場する。

夢は、「世界で活躍する選手になって、スノーボードの楽しさを多くの人に伝えること」。当面の目標に据える来年2月のソチ五輪出場に向け、国際大会で実績を積もうと意気込む。

穴井君は、いつスノーボードを始めたか、覚えていない。金属加工業を営む父、光国(みつくに)さん(42)が趣味で始め、一緒に滑るようになった。「たぶん、3、4歳の頃」と光国さん。冬はほぼ毎週末、母、啓美(ひろみ)さん(50)、弟の同中1年元大(げんた)君(13)を含めた家族4人で、岐阜県のスキー場に出かけた。
スキー場にはハーフパイプのコースがあり、やがて、父子で挑戦。パイプを半分に割ったようなU字形のコースを振り子のように滑走し、壁面から跳び上がって、回転などの空中技(エア)を繰り出す。穴井君は「恐怖心を乗り越え、新しい技ができるようになるのが楽しい」とのめりこんだ。

小学3年で初出場した西日本地区大会ユースの部で約30人中7位と健闘し、翌年は3位に。昨年の全日本スキー選手権スノーボード競技では、9位に入った。幼い頃から磨いてきたジャンプは、バリエーション豊かで、安定していると定評がある。

練習場所を求めて、冬は岐阜県のスキー場、夏は山梨県の室内スキー場などへ、光国さん運転の車で通う。夏休みは、ニュージーランドやアメリカに遠征。雪のない大阪での練習環境は恵まれているとは言えないが、「生まれ育った大阪から世界に挑戦したい」と今春、大阪市内の私立高校に進学し、世界を目指す。

ジュニア世界選手権ハーフパイプ競技には、日本から19歳までの5人が出場し、各国の選手と競い合う。光国さんら家族は「とにかく楽しんで滑ってほしい」と願う。穴井君は「実力をアピールできるチャンス。自分の力を全部出して上位に食い込み、オリンピックにつなげたい」と話している。

◆ハーフパイプ 1度の滑走で5〜7回の技を出し、難易度やエアの高さ、完成度などによって採点される。1998年の長野五輪から正式種目になり、2010年バンクーバー五輪では国母和宏選手が8位に入賞した。

(読売新聞)