各スキー場の工夫で、今後も利用客増加が期待される(みなかみ町で)◇家族向けサービス効果

県内のスキー場利用客が増えている。来場客数は、1990年代前半のスキーブーム以降、減少傾向にあったが、昨年11月から今年1月末までの累計客数は、前年同期比6・0%増の93万8844人に上るなど、ここに来て2期連続で増加している。

関係団体は、まとまった積雪が早い時期にあったことに加え、各スキー場が取り組んできた家族連れらを狙った誘客策の効果が出始めたとして歓迎している。

県スキー場経営者協会(前橋市)によると、県内のスキー場への来場客数は、92年度の約532万人をピークに減少傾向が続き、2006年度は6割以上減の約229万人まで落ち込んだ。スキー離れは全国的な現象だが、レジャーの多様化や交通費の負担がかさむことに加え、小中学生のスキー教室が減るなど、若者のスキー離れで減少に拍車がかかったとされる。

こうした状況を打破しようと、各スキー場は近年、家族連れ向けの営業活動や多様化するニーズに応えようとするサービスを展開し始めた。

万座温泉スキー場(嬬恋村)は、将来のスキー人口の増加を狙い、子どもにスキーに親しんでもらおうと、今季から小学生以下のリフト料金を無料化。水上高原スキーリゾート(みなかみ町)は、5歳以下向けのスノーチューブを使った遊び場を設置するなど、幼い頃から雪に親しめる環境を整えた。

一方、赤沢スキー場(同)は平日に限った貸し切りプランを展開。ゲレンデを自由に使えるのが特徴で、学校や企業のスキー教室などの需要に加え、個人利用も行われているという。

このほかにも、各スキー場では、19歳のリフト券を無料化したり、子どもの預かり所を設置したりするなど、様々な誘客策が展開されている。

こうした取り組みが続く中、県内スキー場の誘客に一定の効果が出始めた。10年度は、11年3月に発生した東日本大震災の影響もあって客足が遠のき、約183万人だったが、昨年度は約204万人まで回復。今季は1月末までの累計来場客が前年同期比5万3500人も増加しており、同協会は「減少傾向に歯止めがかかりそう」と分析する。

小学生以下のリフト券無料化に取り組んだ万座温泉スキー場は、昨年12月の来場客数が前年比で4割も増加。リフト券の売り上げが減少しても、レストランやレンタルスキーの利用があるため、一定以上の収入を確保できる見込みだという。

同スキー場の渡辺義明マネジャーは「昨季まではシニア層が目立ったが、今季は、お子様連れが増えた。将来を見越し、家族連れが利用しやすいように工夫していきたい」と話している。
(読売新聞)