◆スノーボードW杯ハーフパイプ 決勝(14日、ロシア・ソチ) 来年のソチ冬季五輪のテスト大会を兼ねて行い、ハーフパイプ(HP)の男子決勝で平岡卓(17)=フッド=が90・25点でW杯初優勝を飾った。

成長著しい高校2年生が、W杯出場7戦目にして頂点に上り詰めた。

準決勝をトップ通過して迎えた決勝の1回目だ。平岡は滑り出しからダイナミックな跳躍を見せ、3回転を立て続けに成功。最後は軸をずらしながら3回転するダブルコークを着地までしっかり決めた。90・25点でトップに立ち、そのまま優勝。「1回目は完ぺきにできた。優勝できて素直にうれしい」と声を弾ませた。
これまでW杯は2位に2度入った。1月の世界選手権(カナダ)でも銀メダルと着実に階段を上ってきた。そして初のW杯初制覇は来年の五輪本番の地。「昔からの憧れで、出られたらうれしい」と話す17歳は「ソチで勝てたことは来年の五輪に向けて自信になる」と、貴重な経験を得た様子だ。

安定感のある滑りを支えるのは調整能力の高さ。大雪に見舞われた世界選手権では多くの選手が悪条件に苦しむ中、決勝前の公式練習のみで順応した。この日も予選から着実に調子を上げて決勝で爆発。治部忠重コーチ(41)は「本当に勝負強い。強豪と戦う中で成長している」と感心した。

今大会は五輪2連覇のショーン・ホワイト(米国)が不在。世界選手権王者のユーリ・ポドラドチコフ(スイス)には勝ったが、勝負はソチだ。「もっと経験を積んで優勝したい」と話す平岡に慢心の二文字はない。

◆平岡 卓(ひらおか・たく)1995年10月29日、奈良・御所市生まれ。17歳。大阪・上宮高2年。3歳でスキーを始め、小学1年でスノーボードを開始。10、11年と世界ジュニア選手権連覇。11年の世界選手権9位。171センチ、63キロ。

◆スノーボード・ハーフパイプ 全長130メートル前後、深さ5メートルほどの雪面に作られたU字型コースを使用。両縁の1番高い斜面「リップ」で6〜7回ジャンプや回転をし、技(トリック)の難易度やジャンプ(エア)の高さを競う。全体的印象、回転、標準技、技の大きさの4基準で採点。2回滑走し得点の良い方で順位を決める。五輪は1998年長野大会から正式種目に採用。10年バンクーバー大会では全長165メートル、深さ6メートル、斜度18度の難コースで行われた。

(スポーツ報知)