8日に76歳で亡くなったリクルート社元会長の江副浩正氏は、八幡平市の「安比高原スキー場」の開業に携わるなど、県内のレジャー観光やスキー振興に大きく貢献した。

江副氏が創業したリ社は、同市内に研修施設やゴルフ場を保有。80年にはスキー場開発の第三セクター「安比総合開発」と「岩手観光ホテル」に出資し、安比高原の施設運営を広く手がけた。

スキー場の開業当時、旧安代町助役だった北舘義一・元町長(83)は「江副さんはスケールが大きく、『一番』が好きな人だった」と思い起こす。毎夏に現地のゴルフ場を訪れていた江副氏が「世界に通じるスキー場を岩手につくる」と宣言。
スキー好きだったが「冬でも働ける場所をつくることで地域貢献できる」とも話し、強い信念を感じたという。北舘さんは「江副さんのおかげで今の八幡平のにぎわいがあると言っても過言でない。惜しい人を失った」と語った。

県スキー連盟の米川次郎会長(73)は「連盟に強化費の寄付をいただくなど、本当にお世話になった」と振り返る。米川さんの父・勝巳さんは当時の安代町長で、江副氏が度々自宅を訪れ、打ち合わせをしていた。安比は国体の会場になるなど全国でも有名なスキー場となった。「江副さんは岩手のスキー文化を前に進めてくれた」と功績をたたえた。

リクルート事件後の88年、江副氏はリ社の会長を辞任。三セクの2社は00年に合併し、リ社の子会社「岩手ホテルアンドリゾート」となったが、03年に北海道の加森観光に譲渡された。
(毎日新聞)