雪マジ!19日本全国136カ所以上のスキー場で「19歳」を対象に、シーズン中「何回滑ってもリフト券無料」になる「雪マジ! 19」の登録会員数が、今シーズン終わりには12万人を突破する見通しだ。

同プロジェクトは2011年11月に、リクルートライフスタイルの「じゃらんリサーチセンター」が全国のスキー場に呼び掛けて始まった。1年目の昨シーズンは、ほとんど広告宣伝をしなかったにもかかわらず、クチコミにより毎日400人前後、2年目の今シーズンは、毎日1000人前後のペースで会員数が増加している。
日本には山が多いこともあり、北海道から九州までのスキー場数は計600程度で、世界的にも突出して多い。しかし、スキー・スノーボード人口は、1993年の1860万人をピークに減少し続けている。現在のスキー人口は、ピーク比で約3分の1まで落ち込み、スノーボード人口を足してもピークの半分以下になった。国内旅行市場にとって「オフシーズン」になる冬に多くの人を動かすスキー、スノーボードの活性化は、観光・地域産業が抱える大きな課題だった。

リクルートライフスタイルによると、「スキーなどのウィンタースポーツは年齢が上がるほど参加率が下がる市場構造をもっている。今まで1度もスキーをやったことがない人が、40歳台や50歳台でスキーデビューする可能性は低い。スキー人口を底上げするためには、若い頃にスキー・スノーボードを体験することが必要になる」という。プロジェクトの始まった2011年の調査によると、高校を卒業して同年代の友達と初めて行く「スノーボード」が、その後のリピートに影響を与えている。そこで、高校卒業して初めての冬、つまり「19歳」というタイミングに、スキー場への来訪のキッカケをつくる「雪マジ! 19」が企画されたという。

昨シーズンは、スキー場を来訪した19歳はのべ約12万8000人に達した。さらに今シーズンは、プロジェクトに参加するスキー場は昨年の全国89カ所から136か所に拡大した。会員へのアンケートでは、約4割が「『雪マジ! 19』をきっかけにスキー場へ行くことになった」と回答。また、初心者層がほとんどのため、用具やウェアのレンタル率が約5割と高く、レストランでの食事やレンタル費用などの周辺消費により、結果としてスキー場の「売上増加」につながったという経済効果もあった。

さらに、宿泊や日帰り温泉、レジャー施設を19歳向けに割引にするなど、地域ぐるみで若者を歓迎する取り組みや、レンタカー半額、スポーツショップの「雪マジ! 19」用グッズ販売など、周辺ビジネスへ波及している。

人口が減少傾向にある中、地方地域の観光業の活性化は重要なテーマだ。「雪マジ! 19」を通じ、若年層がウィンターアクティビティに定着すれば、観光・地域産業における今までにないパターンの活性化が期待できる。「19歳」を動かすことに成功した「雪マジ! 19」が、冬山に新しい可能性を広げている。
(サーチナ)