スキーリゾートでスキー以外の楽しみといえば、スノーモービル、そり、スノーチュービングなどが挙げられるが、米国のいくつかのスキーリゾートでは、スキーをしない人も楽しめるユニークなサービスを提供している。

<スキーに代わるアドベンチャー>

スノーカイト(ディロン):「雪上スキーより水上スキーの方が好き」という人に、たとえ真冬でもお勧めなのが、コロラド州が誇る3つのスキーリゾート、ブリッケンリッジ、キーストーン、アラパホ・ベイスンで体験できるスノーカイトだ。スノーカイトは凍った湖で行うが、アイススケートではない。足にスキーかスノーボードを履き、ウインドサーフィンのようにカイト(たこ)に引かれながらディロン貯水池の氷上を滑る。
スノーバイク(テルライド):コロラド州テルライドでは春から秋にかけてマウンテンバイカーたちが集まるが、雪が降っているからといって自転車に乗るのをあきらめる必要はない。地元のアウトドア用品店ブートドクターズは、雪上でも走行可能な特大の幅広タイヤの付いた「ファットバイク」と呼ばれるマウンテンバイクのツアーを提供しており、バイクやヘルメットのレンタルも行っている。

スノーシュー(タホ湖):スノーシューズを履いて雪の上を歩くスノーシューは、一見地味な運動に思えるが、カリフォルニア州のノーススターリゾートでは、このスノーシューが立派な競技スポーツになっている。同リゾートでは、多様なスノーシューツアーに加え、スノーシューの技術を磨きたい人のための講習会も開催している。自分の腕を試したい人は、スノーシューの競技大会「スノーシュー・ソーシャル・アンド・レース・シリーズ」に参加してみてはいかがだろうか。
ウィンターサファリ(イエローストーン):ワイオミング州ジャクソンホールのフォーシーズンズリゾートに宿泊したら是非参加したいのがイエローストーン国立公園のウィンターサファリだ。1回の参加人数は5人に限定されている。ツアーには野生生物学者と動物学者が1人ずつ同行し、コースは参加者の希望に沿って調整される。車はメルセデス・ベンツのSUVを使用。参加者は車内で軽食を食べながら、スワロフスキーの望遠鏡や双眼鏡を使って野生動物の生態を観察する。運が良ければエルク、ムース、クマ、ワシ、オオツノヒツジなどが間近で見られる。

<おいしい食事や飲み物>

グリーン山脈:バーモント州キリントンにあるレッジウッド・ユルトは、大自然の中に立つそりでしか行かれないユニークな隠れ家的レストランだ。総料理長が客のリクエストに応じて特別な料理を振る舞うこともあるが、レギュラーメニューでも肉の最高の部分や地元ニューイングランドの農産物を使った料理が味わえる。また割安な家族向けのコースもある。

ロッキー山脈:標高1万700フィート(約3260メートル)の景色を楽しむのにスキーもスノーボードもスケートも必要ないが、ウィンターパークの絶景に感動するにはゼファー・エクスプレスのスキーリフトで山を登る必要がある。コンチネンタル・ディバイドやフレイザーバレーを見下ろしながらリフトで登った後は、ロッジ・アット・サンスポットのダイニングルームで受賞歴のあるコロラドのおいしい料理を堪能する。

ブリッケンリッジ:遊歩道の散策よりもバーボンやビターズ(苦味酒)が好きという人にお勧めの場所がブリッケンリッジだ。「世界一高い場所にある蒸留所」を自称し、これまで数々の賞を受賞しているブリッケンリッジ蒸留所では、バーボンの試飲サービスや施設の見学ツアーを提供している。この蒸留所では、ロッキー山脈の雪解け水を使ってバーボンを作っており、またビターズには手作業で収穫した高山ハーブを使用している。
講習会

ユタ州のアルタスキー場では、75周年を記念して、地元のスキーリゾートと、アウトドア用品専門店REIソルト・レイク・シティー店が冬の間、交代でアルタ歴史協会主催の講演会を開催している。講演会では、炉端に座り、歴史家、音楽家、ドキュメンタリー映画監督、スキー専門家らと談笑する。参加は無料で、講演時間は45分〜1時間程度。

コロラド州ビーバークリークにあるパークハイアットホテル内のレストラン「8100 マウンテンサイド・バー&グリル」では、毎週、十代の若者向けの料理教室が開催されており、ノンアルコールカクテル、ピザ、巻きずしなどの作り方が学べる。またスターバックスは、十代の若者に本格的なコーヒーの入れ方を指導する講習会を開催している。

ユタ州パークシティのセント・レジス・ディア・バレー・リゾートは、シャンパンサーベル(サーベルでシャンパンボトルの口をカットする)、チョコレートの注入法、完璧なブラッディ・メアリー(カクテルの一種)の作り方の3つの講習会を開催している。同リゾートの宿泊客でなくても参加可能だ。シャンパンサーベルのクラスは毎晩開催され、実演の見学や試飲は無料だ(ソムリエの個人レッスンは有料)。ブラッディ・メアリーやチョコレートの講習会も定期的に開催されている。

<雪のシーズンを賢く楽しむ>

スキーはもう十分楽しんだと思ったら、自分の旅行代理店、ツアーオペレーター、ホテルのサービスを是非チェックして欲しい。場所によってさまざまなオプションが用意されている。例えば、アイダホ州サンバレーのスキー場には公認のリフト券交換プログラムがあり、スキーをしたくない日はリフト券をマッサージ、アイススケート、ランチ、ショッピングなどに利用できる。

「アフタースキー」はスキーをする、しないに関わらず、常に楽しみの1つだ。カリフォルニア州タホ湖のヘヴンリー山の頂上にあるタマラック・ロッジでは、昨年12月に過去最高の12フィート(約3.7メートル)の積雪を記録したのを祝してアフタースキー・パーティーを開催している。このパーティーは、米フォーブス誌上で北米のアフタースキー・パーティーの第1位に選ばれた。

スキーに出掛ける時は、その地域の観光局のウェブサイトでお勧めの美術館やコンサートホールなどを事前に調べておくと良い。通常、それらの施設は一年中営業しているので、いつでも大自然の寒さを避けながら、地元の文化に触れることができる。スキー場で有名なコロラド州アスペンにも、多くの美術館やコンサートホールがあり、中でも人気ライブハウス「ベリーアップ」では、ライブのチケットが、スキー上級者が初心者用ゲレンデを滑り降りるよりも早く完売するほどの盛況ぶりだ。
(CNN.co.jp)