英ロンドン北部で開催された「ゾーブ100メートル走」大会の様子(2012年3月19日撮影、資料写真)。ロシアのスキーリゾートで今月3日、巨大な半透明のボールの中に人が入って斜面を転がるアトラクション「ゾービング(zorbing)」のボールがコースを外れて谷間に転落し、中に入っていた男性2人のうち1人が死亡、もう1人も重傷を負う事故が発生した。

事故の一部始終は動画に撮影され、インターネット上に投稿されていた。

事故は、露北カフカス(North Caucasus)連邦管区のカラチャイ・チェルケス共和国にあるドンバイ(Dombai)スキー場で起きた。

ロシア南部ピャチゴルスク(Pyatigorsk)在住のデニス・ブラコフ(Denis Burakov)さん(27)とウラジーミル・シチェルボフ(Vladimir Shcherbov)さん(33)が一緒に入ったボールはコースを外れ、3000メートル級のMussa-Achitaro山の山頂付近から谷間に向けて斜面を約1キロメートルにわたって転がり落ち、凍った湖の上で止まった。
捜査当局によるとブラコフさんは脊椎、心臓、肺、脳に損傷を負い死亡。シチェルボフさんも脳震とうを起こしたうえ無数の切り傷や擦り傷を負い病院に搬送された。命に別状はないものの重傷という。

露メディアの報道によれば2人は1日から同スキー場に滞在しスノーボードなどを楽しんでいたが、この日初めてゾービングに挑戦した。また、2人が利用したゾービングは当局の許可なく提供されていたという。

地元捜査当局は刑事事件としてこの事故の捜査を開始。9日午後、安全性の確保を怠った疑いでサービス提供業者の男(25)の身柄を拘束し、事情を聴いているという。

ゾービングはニュージーランドの企業ゾーブリミテッド(Zorb Ltd.)が1990年代に開発したアトラクションで、「ゾーブ(zorb)」と呼ばれるビニール製の巨大なボールの中に入り斜面を転がって遊ぶもの。これまで、死亡事故はほとんど起きていない。

ゾーブ社は9日、声明を発表し、事故を起こしたゾーブは同社製ではなく、サービスが違法に提供されていた点を指摘。ゾーブに2人一緒に入ったり、岩や雪の多い山の斜面で遊ぶのは「明らかに危険」であり「事故は100%避けられた」と述べた。

ネットに公開された動画には、ブラコフさんとシチェルボフさんの入ったボールがコースを外れて転がっていくのを当初笑って眺めていた人々が、山の斜面を谷間に向かってどんどん転げ落ちていく様子を見て、「あの下には何があるんだ? 」と運営業者に尋ねる音声が録音されている。その答えは「大惨事だ」というものだった。
(AFPBB News)