苗場スキー場では、ファミリー層向けに、子ども向けの無料のスキー教室も開かれている2012〜13年の年末年始は日並びがよく、1月4日を休みにすれば9連休、1月1日から出発しても6連休になることから、観光需要は拡大した。

特に好調なのが海外。JTBによれば、年末年始の海外旅行者数は、1996年〜97年の年末年始に次ぎ過去2番目に多いという。日本航空の国際線の旅客数が前年同期比4%増、全日空では同7%増となった。

他方、国内旅行は、大手旅行会社JTBの推計によれば、1泊以上の旅行をした人の数は全国で3333万人と6年ぶりに3000万人の大台に乗った。JR旅客6社の年末年始(2012年12月28日〜1月6日)の新幹線および在来線の特急・急行の利用者数も1134万4000人と前年同期比3%増となった。
「今年は、消費者も旅行などここぞというときには財布のひもを緩める」(JTB幹部)。旅行業界がこぞって期待するのは、ゴールデンウイークと正月を除く週末の3連休が8回あり、2012年より3回も多いからだ。「温泉などの国内旅行はもちろん、短期間で行けるアジアやハワイなどへの旅行が増える」(旅行会社幹部)と強気にみる。

旅行需要に薄明りが見えてきたうえ、今シーズンの“厳冬”に賭けるのがスキー場だ。苗場プリンスホテルでは「年末年始は満室に近い状態」(幹部)で、同ホテルの1-3月の予約状況は客室ベースで前年同期比10%増だという。

一般にスキー人口はピーク時の1993年に比べて3割程度の水準に激減しているが、「青春時代をスキーで楽しんだ世代が親となり、ファミリーでスキー場に来る人が増えている」(JTB幹部)。JTBによれば1月〜3月の北海道旅行の予約が前年同期比40%増、信州旅行同17%増で推移している。

ANAセールスが「大人のスキーリゾート北海道」という旅行商品を売り出したり、JR東日本がスキー場の広告を全面的に打ち出すなど、JRや地元のスキー場、ホテルや旅館、観光協会がこぞって仕掛けを打っている。

また、プリンススノーリゾートでは、小学生以下のリフト利用を無料にしたり、無料で子どものスキー教室を実施したり、9年ぶりにスキーのテレビCMを打つなど、ファミリー層の取り込みに必死だ。

旅行業界に見えてきた薄明かりをこのまま維持できるのか――。景気が不透明ななか、消費者の財布のひもを緩めさせるべく、「いろいろ仕掛ける」(大手旅行社幹部)年になりそうだ。
(ダイヤモンド・オンライン)