ユーロオープンのスロープスタイルジュニア部門で優勝し、笑顔を見せる鬼塚雅さん(中央)=2月、スイスのラークス(本人提供)2014年2月に迫る冬季五輪ソチ大会(ロシア)にスノーボード競技での出場を目指し、熊本市北区の竜南中2年、鬼塚雅さんが世界を転戦している。国際ジュニア大会などを制してきた14歳は当面日本代表入りに照準を定めつつ、「五輪に出場して金メダルを取りたい」と南国熊本で大きな夢を描く。

鬼塚さんが挑むのはソチ大会から採用される「スロープスタイル」。ジャンプ台やレール(手すり)などの障害物が設けられた雪面でジャンプ技の難度などを競う。

5歳の時、両親と遊びに行った福岡市の室内練習場でスノーボードを初めて体験。「最初は全然滑れなかった」というが、同練習場に通い、めきめき上達。1年後の小学1年生で、初出場ながら15歳以下の国内大会でいきなり準優勝。翌年には初優勝を飾った。
現在は長野や米国などで練習を重ねながら海外も転戦し、昨年4月に障害物をクリアする技を競う「ジブ」の国際大会で優勝。ことし2月にはユーロオープン(スイス)のスロープスタイルジュニア部門も制するなど快進撃は止まらない。

身長158センチ、体重42キロとスリムな体形だが、2年ほど前から指導する長野市のプロスノーボーダー佐藤康弘さん(37)は「ジャンプしたときのバランスや空中姿勢などどれも優れている。吸収力も抜群」。スノーボードの有名ブランドがスポンサー契約を結んでいることも潜在能力の高さを証明する。

滑降速度は100キロに達し、ジャンプ距離が20メートルを超えるなど危険と背中合わせだが、鬼塚さんは「技を決めたときの喜びは大きい」。15歳を迎える来年10月以降に出場できるW杯を見据え、空中で水平方向に2回転半する大技キャブナインに挑戦中で、「大会で成功させたい」と意欲的だ。

全日本スキー連盟によると、ソチ大会のスロープスタイルに日本代表を派遣するかどうかは未定。自身のこれからの活躍が五輪への道を切り開くだけに、「W杯に出て頑張る」と自らにハッパを掛ける。
(熊本日日新聞)