2台ペアで作業する自走式降雪機。風で噴き出し方向が刻々変わり、撮影中の筆者に何度も吹雪が襲った=いずれも片品村東小川の丸沼高原スキー場いよいよスキーシーズン。各地のスキー場は開幕前のチェックに余念がない。降雪機がフル稼働する片品村東小川の丸沼高原スキー場を訪ね、雪づくりの現場を見た。

例年、県内有数の早さで開業する丸沼高原。今年も23日のオープンに合わせ、圧雪機など何種類ものマシン整備が終了。現在は降雪機が昼夜を問わずフル稼働している。

降雪機の稼働は、湿度70〜80%、水温5度、外気温零下2度以下が基本。場内数カ所で計測したデータを基に、コンピューターが稼働させるべきかどうか判断する。

周辺には川がなく、水は3本の井戸からくむ。水温は5〜20度で、貯水槽にためる前に、水路に流したり散水したりして冷ます必要がある。

降雪機は、固定式34台が5コースにあり、自走式17台が2コースを中心に必要に応じて駆けつける。場内の地中には、電線や水道管が縦横に張りめぐらされている。

難しいのは雪の降らせ方。ゲレンデにまんべんなく降らせると思いきや、違った。
2台がペアで、雪の噴き出しをクロスさせて17メートル先で雪山を造るのが理想。しばらく放置して湿気が減ったら圧雪車でならし、雪質を高める。標高が高く良質の雪を売りにするスキー場の気配りだ。

山に囲まれた地形で、風向きは秒単位で変わる。噴き出す方角も刻々、変えていく。節電や節水にも配慮し、高効率の作業が求められる。

場内に鉄工所や木工所も完備し、看板の枠からスキーやスノーボードの棚、ジャンプ台やレールの製作まで手がける。社員も、溶接工や大工さんら多彩な顔ぶれがそろう。

常備しているパワーショベルは、夏のコース整備のほか秋のクレーン役や荷物運搬、冬の雪かきと万能選手だ。

同スキー場業務部索道グループ長の星野高男さん(54)は25年目のベテラン。広い場内を回り、携帯無線機で状況を聞いては指示を飛ばす。「私ももともと土木屋。みんな、何でもこなします」
(朝日新聞)