ザ・タワー(写真手前)とリゾナーレ(写真奥)の改装を進める(占冠村)星野リゾート・トマム(占冠村)は大規模改装する。来夏までに主力ホテル「ザ・タワー」の大半の客室を改装するほか、数年間かけて高級ホテル「リゾナーレトマム」の客室も刷新。全稼働客室数の8割に当たる約800室の改装を済ませる。天然温泉の温浴施設導入も計画。老朽化した施設を見直し、家族向けの集客を強化する狙いだ。

トマムはスキー場やゴルフ場などを備える総合リゾート。ホテルが6施設あり、主力の高層ホテル「ザ・タワー」(1、2号館あわせて客室数689室)、全室スイートの高級施設「リゾナーレトマム」(200室)、冬季のみ営業の「ヴィラスポルト」(150室)の3施設を稼働させている。開業から20年以上たち老朽化が進んでいた。
すでにザ・タワー2号館の約200室の改装を済ませたのに続き、来週から12月中旬にかけてザ・タワー2号館とリゾナーレの客室約90室を約8000万円かけて刷新。さらに来年夏までにザ・タワー1号館の改装を計画。隣接する2つの客室をつなげて4人部屋にするほか、子どもの転落事故を防ぐため背の低いベッドを採用するなど家族客に特化した客室を増やす。リゾナーレの残る客室も順次改装を進める考え。

並行して温浴施設もテコ入れする。すでに敷地内の地質調査を開始。温泉の出る場所の確認後に掘削工事を進めて、来年冬には天然温泉の温浴施設を新設する。現在、露天風呂があるが通常の湯を使っているため、宿泊客から天然温泉の要望が多かった。

トマムは1983年に開業。バブル期の過剰投資が響き、開発・運営会社が破綻した。05年から星野リゾート(長野県軽井沢町)が全面運営し、人件費削減や子ども専用のゲレンデ整備など、経営効率化とサービス拡充の両面で改善策を進めてきた。

昨シーズン(10年12月〜11年11月)の宿泊客数は約26万人と5年間で16%増えた。今シーズンもスキー用のゴンドラを使った雲海観賞がヒットし、宿泊客が前年比で2割増える見通しだ。
(日本経済新聞)