スキー場にファミリー層を積極的に呼び込み、子どもに未来の顧客になってもらおうという事業者の動きが活発化している。

「西武グループ」は、二十日にオープンする狭山スキー場(所沢市)など全国九カ所のスキー場で、小学生以下の子どものリフト券を今シーズンに無料化すると決めた。低迷が続くスキー人口を将来、拡大につなげるための先行投資だ。

無料化するのは、グループ傘下の「西武レクリエーション」運営の狭山スキー場のほか、「プリンスホテル」経営の北海道・富良野、新潟・苗場、群馬・万座温泉など八つのスキー場。二千〜三千二百円の一日リフト券をシーズンを通し無料にする。
レジャー白書などによると、スノーボードをあわせた国内のスキー人口はバブル期のスキー映画効果などで増加、一九九三年には千七百七十万人に達した。だがその後は不況で低迷。若者へのスノーボード普及で盛り返す時期もあったが二〇〇七年には九百六十万人と一千万人を割った。一〇年も九百七十万人にとどまっている。

西武では三十〜四十代のファミリー層を主なターゲットにする。「親は若いころにスキーを楽しんでいるうえ子どもが少し大きくなって親子で楽しめる環境になっている」(プリンスホテル)ためだ。活動的なシニア層も巻き込み祖父母から孫まで三世代を取り込もうという思惑もある。

こうした子どもリフト券無料化の動きは他社でも出ている。全国に六カ所のスキー場を展開する「鈴木商会」(東京都中央区)は群馬県みなかみ町などで小学生以下の無料化をすでに実施中。鈴木一正社長は「とにかく子どもに雪で遊んでもらいたい。投資効果が出るのは十年後かもしれないがお客として帰ってきてくれるようになればありがたい」と話している。
(東京新聞)