自社製のマウンテンバイクを携え、コースのPRに訪れたフェルスCEO(右)と石山社長=県庁で栃木県などからも来客が多い福島県南会津町のスキー場を運営する「会津高原リゾート」は六月三十日、夏の休業期間を活用し、スキー場の一部をマウンテンバイク用のコースにした「会津高原たかつえMTBリゾート」をオープンさせた。東京電力福島第一原発事故の風評被害でスキー客が減り、安全面のPRを兼ねて新機軸を打ち出した。

マウンテンバイク用として、標高一、一三〇メートルから約百九十メートルの高低差がある全長二キロのダウンヒルコースをはじめ、初心者や家族でも楽しめる計四本のコースを設けた。見晴らしのいいゲレンデや夏場でも涼しい森の中を滑走し、自然を満喫できる。

県庁で会見した石山隆社長によると、従来は冬季のみスキー場を営業し、栃木県内などから例年約二十三万人が訪れていた。ところが、原発事故後の昨シーズンは二十万人台に減少。原発から百キロ以上離れた福島県南西部にあるが、「福島県というだけで来てもらえない。風評被害の苦しみは今もある」と語る。
コース造りには、ドイツの自転車メーカーも協力。会見に同席したアンドレアス・フェルス最高経営責任者(CEO)は知人を介して石山社長のスキー場を知り、自然に囲まれた立地が気に入った。周囲でも原発事故の影響を心配する声は多いというが、「外国人にも正しい状況を知ってもらう必要がある」と話す。

営業は十一月四日まで。入場料は大人一日二千円、小学生以下千円。インストラクターの講習も受けられる。 
(東京新聞)