県内の一部で例年開催されてきた“夏の雪祭り”を、県は「サマースノーフェスティバル」と題して初めて全県的な取り組みに広げ、夏場の節電対策に活用する。涼を求めて訪れる家族連れなどを増やすため、スキー場やキャンプ場を中心に雪の冷たさを体験できる雪遊び施設を設置し、外出を促す。

7〜8月にかけ上越市、湯沢町など9市町17カ所で開催し、雪室を使った売店「雪室コンビニ」の出店も計画、雪室貯蔵で鮮度を保った野菜やコメなど「雪室食品」を販売する。

県は昨夏、電力不足を懸念して「ピークカット15%大作戦」と銘打って、県民や企業に節電を呼び掛けた。今夏は、東日本大震災で被災した東北電力の火力発電所の復旧などで電力需給が逼迫(ひっぱく)しないとみられることから、数値目標を設定するような節電運動は実施しない。
ただ、県民の節電意識は変わらず高いとみられ、冷房需要を抑制するための外出促進策の一環として、県は夏の雪祭りに着目。これまで魚沼市や十日町市など計4カ所程度での開催だったが、断熱シートをかぶせるなどして雪を夏まで保管できる環境が整う自治体に冬の間に打診し、17カ所での開催にこぎ着けたという。

会場には雪の滑り台やソリ場などを設置するほか、雪上パン食い競争や綱引きなど熱中しても涼しさを感じるというユニークなイベントも実施する。

雪室コンビニは、上越市のスキー場「雪だるま高原キューピットバレイ」で出店することが決まっており、県は今後、他の会場での出店支援に力を入れる。品質維持に加え、うま味も引き出す雪室食品の知名度を高め、ブランド化につなげる。

県観光振興課では「世界一雪が積もるといわれる新潟の雪を、冬だけではなく夏の節電対策にも活用し、観光客を誘致したい。首都圏でもPRしていく」と話している。
(産経新聞)