小谷村の栂池高原スキー場で2008年2月、愛知大学の女子学生2人が雪崩に巻き込まれて死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた当時の同大非常勤講師、沢田和明被告(65)(大津市)の初公判が6日、長野地裁松本支部(二宮信吾裁判官)であった。

沢田被告は「閉鎖されている林間コースに連れて入ったことは事実だが、雪崩が起こることは全く予見できなかった」と述べ、起訴事実を否認し、無罪を主張した。

検察側は冒頭陳述で、雪崩の危険があるため、コース閉鎖を知らせる場内放送が約15分おきに流れていたことや、コース入り口に立ち入り禁止の標識が設置されていたことから、沢田被告は雪崩の危険が予測できたと主張。「雪崩が発生することを予測し、学生がコース内に立ち入らないよう措置すべきだった」と指摘した。
一方、弁護側は冒頭陳述で、「立ち入り禁止の標識や放送は被告の予見可能性を基礎づけるには不十分」と反論。沢田被告は場内放送でコース閉鎖は知っていたが、その理由は聞き取れず、コースを閉鎖していたネットに雪崩を示す標識はなく、危険を認識できなかったと主張した。

起訴状によると、沢田被告は08年2月3日、引率した学生7人に立ち入り禁止だった林間コースに入るよう指示し、雪崩に巻き込まれた愛知大2年大木亜紀さん(当時20歳)と大竹麻友さん(同)を翌4日に死亡させたとしている。
(読売新聞)